内容説明
タフでクールな不良刑事スタンレーと、貴族的な美貌をもつその上司ロスフィールド警視、そして妖しい魅力を放つ精神科医ジン―。美しくも危険な3人の男たちがバージルシティを震撼させる連続殺人事件の謎に挑む。互いに反目しあう男たちの視線がドラマチックに、熱く絡みあう時、予想もできない新たな扉が開かれる…。耽美の女王・山藍紫姫子の代表傑作、シリーズ文庫化第1弾。幻の名品「ウロボロス」を初収録。
著者等紹介
山藍紫姫子[ヤマアイシキコ]
1992年にデビュー。耽美小説の世界で絶大な人気を誇る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
50
多くの読友さんが読んでいたのとカトリック系の大学の本屋にこのシリーズが本棚に並んでいたのが気になっていて読みました。とてつもなく濃密な三角関係(しかし、今の所、ジンがスタンレーを牽制)に風邪気味の時にストレート・ウィスキーを飲んだように当てられました。しかも無機質な美貌のロスフィールドは魂に感応できるという怪奇要素もあるからたまりません。「ウロボロス」は「これが噂のJUNEなのか・・・」と圧倒されました。己が尾を呑みこむウロボロスは永遠を象徴する。レランの呪いはロスレラン一族を呪縛しているのだろうか?2012/02/05
Haru
37
えぇと…最近の角川さんは危険ではありませんか?(笑)表紙のイラストと裏表紙の紹介の「タフでクールな不良刑事」の言葉で骨太の刑事ものが読めると思ってましたよ!「熱く絡み合う」のは視線だけじゃなかった…。私はBLに耐性はあるので大丈夫でしたけど、もうちょっとハッキリ予告しておいた方がいいんじゃないですかねぇ。物語は巻末の「ウロボロス」も含めて、刑事ものというよりも、少しファンタジーがかった耽美小説なのかな?漫画で言うと、山岸凉子さんと吉田秋生さんを足して2で割った印象です。取り合えず気が向いたら次に。(笑)2015/02/08
つたもみじ
32
連作短篇集かと思いきやガッツリ続きものだった。あれ、普通のミステリも書くの? とか読む前は思ってたけどやっぱり耽美だった。うん、知ってた。不良刑事スタンレー、美貌の上司ロスフィールド警視、精神科医ジン。ロスフィールドを真ん中に置いた三角関係というか、なんというか、ジンよ…本当に良いのかそれで。そこそこ歪んでんなアンタ。巻末特別収録の「ウロボロス」濃いわー(笑) ていうか、これはその、前世…って事?2014/04/25
miyu
29
腐女子化計画により与えられた課題本(スタンレー4部作)の1冊目。コミックの次はお耽美な山藍様をあてがわれた。本仁戻さんの挿絵が素敵すぎるので登場人物は脳内変換完璧。BLはど素人だが翻訳本読みの仏文出なのでエロには案外と耐性あり。ゆえに個人的には大したことなかった。おまけにこの物語の売りであろう、性別を超越して美しいロスフィールドや東洋美の神秘的なジンにはほとんど食指が動かず。中性的な美しい男に胸ときめいていたのは確か10代の頃だったなと気づいた(笑)今やスタンレーのような男くさい単純な奴の方が好みだしね。2016/10/12
マッコリ
28
魅力的なキャラクターばかりでスタンレーは誰と絡むのかとワクワクしながら読みすすめ刺激的な三角関係に魅了されました!これはおもしろいわー。挿絵とあとがきがないのが残念なのでコミック版、旧版も読んでみたい2012/05/05