内容説明
信州鳥居峠で戸沢白雲斎について忍術修行をした猿飛佐助は、真田幸村に見出される。三好清海入道とともに諸国探索に赴く途上、由利鎌之助・霧隠才蔵を味方にする。石川五右衛門との術比べ、天下の豪傑たちとの交友など、忍者佐助の縦横無尽の活躍は大正期に忍術ブームを巻き起こした。真田十勇士と忍者を世に送り出した記念碑的一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らいしょらいしょ
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せっかくなので、立川文庫ので読んでみたかった。忍者といえば佐助、真田幸村といえば十勇士。中でも実力随一という佐助だけにスポットを当てた話。とはいえ、それらはあくまで創作なのよね。分かってても面白いじゃないの、実力ある忍者をつかう幸村(この名も創作だけど)。表記が時代を感じるけど、慣れる慣れる。大丈夫。「ヤヨ佐助。汝に大役を申し付ける」セリフもなんだかリズミカル。清海入道、霧隠才蔵も登場。いろいろ歴史の大事は端折ってる分、佐助らの活躍を中心に読みたい人にはいいかも。2016/01/26
がんぞ
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見所ある少年が師匠を得て忍術の達人となり、真田幸村に仕え仕分を得る。子供向けだけに暢気なもので関ヶ原以前に諸国漫遊に出て石川五右衛門と巡り会い、その親分の霧隠才蔵を説得して真田家に仕えさせる。そうでなければ十勇士にはならないのだが仕える理由が判然としない。とは言え人格的魅力とはそんなものか。意図不明で諸国漫遊。(思うに切支丹加勢という虚構を想定は。立川文庫には無理。日本人はキリスト教に憧れるが規範の厳しさを嫌う)クライマックスが石川五衛門と術比べ。そして『大阪冬の陣』、傑作とされる『霧隠才蔵』に続く訳だが2012/07/15
おさとう
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立川文庫版『猿飛佐助』の復刻版!展開は荒唐無稽で単純明快な佐助無双~、なのですがこの作品が以降の時代の忍者ものに大いなる影響を与え、形を変えつつ馴染みある歴史時代小説家や現代の忍者・真田像にまで続いていると考えながら読むと、何だか感慨深いです。『霧隠才蔵』も読んでみたいのだけど、こちらでは復刻されてないよう…残念ー。2012/05/20
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