内容説明
「誠」の旗印のもとに参集した男たち、「新選組」。京の治安を託された彼らは、不逞浪士の掃討に力を尽くし、最強の剣客集団として名を揚げる。しかし幕府は大政を奉還、新政府軍の東征開始で立場は逆転した…。「新選組」の魅力を余すところなく伝える必読のアンソロジー。
著者等紹介
縄田一男[ナワタカズオ]
1958年、東京都生まれ。文芸評論家。専修大学大学院文学研究科博士課程修了。著書に『捕物帳の系譜』(1995年大衆文学研究賞)など。1991年に『傑作・力作徹底案内 時代小説の読みどころ』(角川文庫)で中村星湖文学賞受賞。大衆文学研究会、日本近代文学会会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
財布にジャック
67
恐れ多い程豪華すぎる作家さん達による、新選組ファン必読のアンソロジーでした。どれも味わい深く良かったんですが、特に芹沢鴨と一緒に殺されてしまうお梅さん目線のお話の北原さんの「降りしきる」や、沖田さんの妻と名乗るお千代さんが登場する国枝さんの「甲州鎮撫隊」が好きです。あ~、でも土方さんの写真にまつわるお話を書かれた草森さんの「歳三の写真」も捨て難いです。そして、恥ずかしながら直木三十五さん初読みです。かの有名な直木賞という賞にまでなった直木さんですね。2011/06/21
Die-Go
64
図書館本。表題通り新選組の興亡を様々な一流作家達が描く。司馬遼太郎と子母澤寛は既読。どれも興味深く読むことが出来たが、特に草森紳一による「歳三の写真」が土方歳三の箱舘における心の動きの機微を上手く表していて高評価。買っても良かったかも知れない。★★★★☆2018/03/31
ポチ
45
錚々たる作家によるアンソロジー。楽しませてもらいました。新選組はいいなぁ。2023/09/09
☆エンジェルよじ☆
27
司馬さん以外初読みの作家さんでしたが良かったです!「降りしきる」「甲州鎮撫隊」いいですねー好きです。「流山の朝」で近藤さんが着替えながら相馬に話をする部分もいいですねー勿論「歳三の写真」も捨てません(笑)どちらも人間味溢れる近藤&土方さん。クマに追いかけられている土方さんがめんこい(笑)2011/08/12
ロマンチッカーnao
23
新選組に関する小説のアンソロジー。新選組好きにはたまらない一冊です。ところで、直木賞と言えば本好きなら誰でも知ってる、文学賞の最高峰。しかし、その直木賞の元となった作家『直木三十五』その作家さんの作品を読んだのは初めてでした。近藤勇と科学という短編が掲載されているのですが、面白い。読みやすい。すっと頭に入ってくる。ちょっと衝撃でした。今度直木三十五さんの作品を読んでみようと思いました。2017/01/18