出版社内容情報
大航海時代、日本に何が起こったのか? 信長は誰に敗れたのか?新八郎の父・荒木村重が信長に背いた。毛利を支援する謎の勢力の正体とは、そしてフランシスコ会に対抗するイエズス会は信長に何を迫ったのか。若き細川忠興が、信長とともに見た夢に隠された真実。衝撃の歴史長編。
安部 龍太郎[アベ リュウタロウ]
著・文・その他
内容説明
織田信長の圧倒的な戦力である鉄砲隊は、火薬の原料となる硝石をもたらすポルトガルに支えられていた。ところが、フランシスコ会を擁するスペインがポルトガルを併合したため、イエズス会は窮地に立たされる。事態を打開するために、巡察師ヴァリニャーノが来日し信長と会見するが…。信長の本当の敵は誰だったのか?そして、大航海時代の「戦国日本」に何が起こったのか?世界史の視点から「本能寺の変」を描く渾身作。
著者等紹介
安部龍太郎[アベリュウタロウ]
1955年福岡県生まれ。国立久留米高専卒業後、作家を志して上京。図書館勤務等の傍ら作品を発表し、小説家に。89年から1年間、「週刊新潮」に連載した「日本史 血の年表」(90年、『血の日本史』と改題し刊行)で衝撃的なデビューを飾る。2005年、『天馬、翔ける』で第11回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美代子
7
最高のエンターテイメント小説!ここまでやっちゃうの!?ってくらい色々人物が動きます、おもしろい。首無しが大好きになりました。村重さんが暗躍したり(鎧を捨て泳ぐ場面はかわいい)、外交問題が本能寺の変に関わっていたり、毎度安部さんは斜めから歴史を見ますね!歴史の舞台裏がおもしろいです。 信長という信じる存在亡き後、何を信じればいいのか悩む若者がしぶとく生き抜くのが良い! このラブラブ細川夫婦いいですね〜〜2015/04/06
ナオデラ
6
徳川家康が忠興とガラシャの子を担ごうとした事は無いだろうと思ったが、本能寺の変をイスパニア、イエズス会、イギリス、ヨシュア旅団、硝石と絡めて秀吉の朝鮮出兵にまで繋げていく構成は違和感が無かった。実際にこんだけドラマチックだったらと思ってしまう良作でした。一度刃を交えた首無しやロベルトなどが家来になる展開は少年漫画的で大好きです。2014/04/17
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
3
戦乱の世の騙しあいは、手に汗握るものがありますよね~。それと、若者の友情はいつの時代も清々しい感動を与えてくれるものです♪2014/03/09
アメシスト
2
本能寺の変が公家社会の権力温存や外国勢力との関わりから起こった事だという事実に驚愕でも納得。天才でなければ乱世は収められないけれど、地位を失うのを怖れる勢力がそれをゆるさない。そこに親子関係も絡んで手に汗握る攻防もあるけれど友情も存在したことがせめてもの救いです。2016/03/01
Y...
1
荒木村重の謀反の続きから始まり、本能寺の変を海外の観点(スペインとポルトガル)を交えての話から秀吉の織田家中の掌握まで。この小説読むまでは他の本や映像イメージだと忠興自身が影の薄い存在だったからか、忠興が幽斎に対して悪い感情を持ってるイメージが無かった。新しい忠興像だった2021/12/13