内容説明
自動車で深夜の国道を走る二人。沿道にレストランを探すが、行けども行けども、見つからない。そんなはずはない、何かがおかしい…。やがてその先には、驚くべき再会が待ち受けていたのだ。怪しきものたちの棲む異界へと人々を誘う、怪談集『新耳袋』。「百の怪異を語ると、怪異に至る」という、古式ゆかしい“百物語”の作法にのっとって、当代随一の怪異蒐集家のふたりが、現代に起こった怪異九十九話を紹介する。
目次
第1章 子供のころに出会った六つの話
第2章 不思議と出会った十三の話
第3章 路上で出会った十五の話
第4章 建物にまつわる十三の話
第5章 旅先で出会った十二の話
第6章 第三夜に関する三つの話
第7章 やってくるものたちの十三の話
第8章 狐狸妖怪にまつわる十三の話
第9章 “もうひとり”と出会った三つの話
第10章 放送に関する八つの話
著者等紹介
木原浩勝[キハラヒロカツ]
1960年生まれ。怪異蒐集家、「怪談之怪」「怪談団」発起人
中山市朗[ナカヤマイチロウ]
放送作家、オカルト研究家、怪異蒐集家、「怪談之怪」発起人
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
83
このような暑いときにこの本を読むと少しは涼しくなるかと思い読みました。京極さんの前口上があり10の分野に分けて99の話が収められています。狐狸妖怪というのはあまり怖くはないのですが第7章に集められている何かわからないものが来るというのはかなり怖い気がします。2022/06/16
急いで突厥
33
夏が来たのでホラーを読んでみた第7段。 現代の怪異を百物語形式で99話収録した怪談集シリーズ第3段。 第1夜は復刻版、第2夜はそれを繋ぐものとして作成された為、実質的な新作は第3夜から。 そのせいか、なんとなく怖さもバージョンアップして感じた。2015/08/11
wata
28
不可思議、怪奇の体験談集。そうだった…私怖がりだったのに読んじゃったT_Tどうしよう…お風呂入って髪洗う時、目を瞑ると思い出して怖くなる…2014/12/13
じゅんぢ
27
「第一夜」、「第二夜」に慣れたせいかあまり、印象に残る話がなかった。2019/10/04
ミエル
26
再読祭り、第三夜読了。怪異を求めれば怪異が集まる、と言えばいいのか、結構な頻度で何度も同じ人物が登場している印象。求めてなくても遭遇してしまう不幸がほとんどだけど、こうして話のネタにはなる。考察や見解がないので読みやすく余韻が楽しいのが新耳袋シリーズの良いところだと思う。怪談とは、経験する人は何度も経験するけれど、まったく無縁な人には信じられない与太話になってしまう。心霊オカルト懐疑派、でもあったら楽しいよね派閥の私としては、初級クラスの経験、例えば火の玉見るとか、狐に軽く化かされる、レベルの怪異を所望。2024/02/29