内容説明
元特攻隊員・山岡秀治と知子の夫婦は、鹿児島の漁村で静かに暮らしていた。時代は昭和から平成に移り変わり、特攻隊の生き残りだった藤枝が自殺し、「特攻の母」といわれた山本富子が店を閉めることになった。富子は山岡に、特攻隊の上官であり、知子の許嫁であった朝鮮半島出身の金山少尉の遺品を韓国に届けることを頼む。山岡は知子と、熱き想いを胸に韓国へと向かうが…。次の時代に語り継がれるべき、涙と感動のストーリー。数々の映画賞に輝く、高倉健主演の大ヒット映画の脚本を担当した竹山洋、自ら書き下ろした小説版。
著者等紹介
竹山洋[タケヤマヨウ]
1946年生まれ、早稲田大学文学部演劇科卒。テレビ局演出部を経て脚本家になる。平成6年、第二回橋田寿賀子賞受賞。テレビドラマ「菜の花の沖」「夫の宿題」で平成十二年度芸術選奨受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。