内容説明
小説家の王道のような生活を送る山椒大夫・大沢在昌。パーティー、ゴルフ、酒と多彩な趣味に、多才な仕事が垣間見える。年間三六〇日、ゲームをする安寿・宮部みゆき。規則正しいゲームと仕事の日々。なぜにミヤベはゲーム女となったのか？小説の仕事から、装丁の仕事、はたまた伝統芸能の仕事、妖怪関係の仕事と、仕事漬けの厨子王・京極夏彦。趣味が仕事と言いきる、その究極の仕事とは。大沢在昌、宮部みゆき、京極夏彦・公式ホームページ「大極宮」の一年の日記に、三人自らがツッコミをいれ、笑い飛ばし、ボヤく。小説家の肉声・全記録。
目次
燃えよ山椒大夫（大沢在昌）
安寿のがまぐち（宮部みゆき）
さまよう厨子王（京極夏彦）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
69
大沢オフィス公式ホームページ 大極宮 を書籍化したものです。大沢在昌さんのコードネームは「山椒太夫」 宮部みゆきさんは「安寿」 京極夏彦さんは「厨子王」というコードネームです。お三方の2001年2月位から一年位の間の 日々の暮らしを綴っている。大沢さんは ダイエットとゴルフの件 宮部さんはゲームの件と当時出版された「模倣犯」のこぼれ話、京極さんは 「京極モード」と言われる位殆どの日々 仕事仕事なんです。京極さんのみゲームもやらない が小説の執筆の他に装丁とかデザインとかの仕事 その他沢山やっておられます2018/07/15
akira
33
大極宮第1段。 いやー手放しで面白い。売れっ子大先生たちの本音と掛け合い満載。大好きです。 各セクションも面白いけど、それぞれに対する他二人のツッコミが最高。身内ネタで分からないことも多いけど、雰囲気が抜群に楽しい。模倣犯とかRPGとか鉄鼠の檻とかの裏話。「歴史的厚さ」は製本技術の限界を越えてしまうと思われた（絡新婦の理で更新） 京極先生働きすぎ。趣味の映像編集は、専属にアルバイトを雇ってやらせているらしい。極めつけは、この一言。 「だから自分は働いて、趣味をバイトにやらせてるんじゃないですかい」2013/10/30
akira
21
読書会で紹介。なんだか宮部みゆきもいろいろ再読したくなってきちゃったなぁ「わたし『模倣犯』も一冊で出そうかな」2022/09/10
みけ
13
大沢在昌さん、宮部みゆきさん、京極夏彦さんの日記に先生方ご自身のツッコミを加えて書籍化されたもの。２００１年２月からの１年分という事でかなり古い話題ですが、しっかりと楽しませていただきました。大沢さんはゴルフとダイエットと花粉症。宮部さんはゲーム、ゲーム、ゲーム。京極さんは仕事、仕事、仕事。三者三様です。京極さんの不幸な数ヶ月は申し訳ないのですが笑ってしまいました。2018/12/14
魔魔男爵
10
三人のファン向けと言いたいが、京極以外の二人の日記は、大沢は、「飲んだ、ゴルフした、文学賞の候補作を読んだ」の繰り返しで、宮部は「ゲームした」の繰り返しのみ。ネタとしか思えないが、京極に毎週発生する怪奇現象は笑えて楽しい。大沢は北方謙三に汚染されたのか、ハードボイルド作家の私生活も演じているフシがあり、皮肉屋のクールな姿勢にムカつく人もいるだろう。新人作家(たぶん黒武洋)に税金対策を親切にレクチャーしたエピソードも載っているが、利潤追求の悪の組織大沢オフィスの三人の仲の良さが、金も友もない私には共感出来ぬ2017/05/22
