感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
25
#日本怪奇幻想読者クラブ 石ノ森章太郎の怪奇系短編集。かなりアヴァンギャルドなものもあるのは、昭和の学生運動時代の虚無感を反映したものだろうか。トップは小松左京「くだんのはは」ちょっと件が可愛イ子ちゃんすぎるけど、世界観を十分に表現していると思う。さらに「マタンゴ」の漫画化あり、得意のマタタビ物ありと、ヴァラエティは豊か。自分の体験に重ねて描かれた、「鋏」が怖かった。2020/10/25
XXめだま
2
仮面ライダーの印象が強い石ノ森章太郎の短編集。どちらかと言えばヒーロー物のイメージが強い石ノ森だが、短編は非常にシュールでナンセンスな作品が多い。「だまし絵」「JAM SAUSAGE」「海の部屋」「遠い日の紅」が特に面白い。2013/05/06
ジャッカル佐崎
0
単行本未収録作品、絶版作品を集めたアンソロジーで、今現在でも読むのが難しい作品も収録されており、プレミアムの名に恥じない内容。バラエティに富んだ怪奇漫画集としても普通に楽しめる。小松左京原作の「くだんのはは」は原作を非常に忠実に再現しており、くだんのインパクトも抜群。「マタンゴ」は18ページと短く、あのオチまでは再現しきれていないのが少々残念だがなかなか貴重な一品。2022/10/03