内容説明
西日本最大の暴力団・佐橋組傘下の大阪・尾田組が、本家から組長交代を求められた事により抗争は始まった―。尾田組には二代目組長候補として二人の対照的な若頭がいた。武闘派でならした藤巻と、ビジネス派の矢萩だ。矢萩は兄貴分の藤巻を頭に立て、ナンバー2として組を支える考えだった。藤巻が組長で組は動き始めた。しかし、尾田は組長の座に未練を感じていた。狡猾な尾田は三番手の佐奈田を組長に指名し、藤巻と矢萩の仲を裂き、組に内紛を起こさせトップを守り続ける策を取るのだが…。日本映画史に燦然と輝く「仁義なき戦い」が再び蘇る。
著者等紹介
松本賢吾[マツモトケンゴ]
1940年千葉県生まれ。警察官・屋台引き・警備員・墓石職人など十数種類の職業遍歴を経て、96年『墓碑銘に接吻を』(双葉文庫)でデビュー。迫力ある描写、切れ味のよい文章から醸し出される独特のぬくもりあふれるハードボイルド作品で注目を浴びる
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