内容説明
癌宣告の日から、休むことなく詠み継がれた闘病俳句集。平成9年2月、癌の宣告を受け、敢然と癌に立ち向かうことを決意、作句が始められた。時には進行する癌症状に絶望感を抱き、時には骨に転移した癌の痛みに右手の自由を奪われながらも、同年8月に死を迎えるまで作句は続いた。そこには、ドキュメントを越えて表現された闘病の現実と苦悩がある。癌との戦い184日。遣された俳句545句。「おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒」が、最後の一句。俳人・鷹羽狩行の「弔辞」も収録。
目次
告知(平成9年2月6日‐2月9日)
通院(2月10日‐2月20日)
入院(2月21日‐2月23日)
癌病室(2月24日‐3月3日)
手術(3月4日‐3月5日)
集中治療室(3月6日‐3月9日)
死の淵より(3月10日‐3月17日)
以下同文(3月18日‐3月31日)
あかんべえ(4月1日‐4月13日)
再手術(4月14日‐4月21日)〔ほか〕