内容説明
二度の離婚、妻子ある男性との恋。五十歳のとき、身一つで家を出て、東京・銀座に小料理屋「卯波」を開店、今も店を営み俳句を詠む著者の波乱の自伝。房総鴨川の老舗旅館吉田屋の三女として生まれ、恋愛結婚をするが、夫は賭博に夢中になり、突然失踪。生まれたばかりの娘を婚家に残し、実家に戻って十か月目に長姉が急逝。両親に説き伏せられて義兄と結婚、旅館吉田屋の女将となる。そして家出―。流転の歳月を赤裸々に綴り、いよいよ華やぐ人生を生きる著者の感動の半生記。
目次
銀座に生きる(家出事件まで;無一物からの出発;銀座「卯波」開店;愛憎の人々 ほか)
句のある自伝(初凪や;かくれ喪に;水打つて;鮨たべて ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki Ban
8
銀座一丁目は場末だったんだ。日本橋の方か。よくイメージされる銀座は四〜七丁目だったんだな。良家の娘さんが女1人で東京でイチから小料理屋を始めるバイタリティはすごい。烏賊を銀座のど真ん中でぶちまけても目もくれず全部拾うエピソードは彼女の細腕の力強さを感じる。2024/12/31
桃の花
1
処分2024/04/01
青山潤子
1
恋する女の本2012/07/13
みつひめ
1
春燈の同人だったんだ、真砂女さんは。久保田万太郎や石田波郷はもちろんだけど、花柳章太郎とのエピソードが出て来て、うれしい。2009/10/18
kie
0
時系列がバラバラなのが少し読みづらかったです。いよよ華やぐ。を読んだので、あえて手にとってみました。こういう考え方、素敵だと思いました。同じ卯波があるなら行ってみたいと調べましたが、今は移転しているようです。2014/04/05