内容説明
お手伝いのキリコさんは私のなくしものを取り戻す名人だった。それも息を荒らげず、恩着せがましくもなくすっと―。伯母は、実に従順で正統的な失踪者になった。前ぶれもなく理由もなくきっぱりと―。リコーダー、万年筆、弟、伯母、そして恋人―失ったものへの愛と祈りが、哀しみを貫き、偶然の幸せを連れてきた。息子と犬のアポロと暮らす私の孤独な日々に。美しく、切なく運命のからくりが響き合う傑作連作小説。
著者等紹介
小川洋子[オガワヨウコ]
1962年、岡山市生まれ。早稲田大学文学部卒。88年、海燕新人文学賞を受賞。90年、『妊娠カレンダー』により芥川賞受賞
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