内容説明
いかにも信玄は、祖先を新羅三郎義光とする源氏の名門の生まれであり、父・信虎の甲斐国統一を承けて登場した。とはいえ、史上に名高い負け知らずの武田軍団を形成し、時代の巨星として天下に名をとどろかせたのは、ほかならぬ信玄自身の才腕と努め、さらに適材の人を得、時運に支えられてのことだった。はたして信玄はいかにして「信玄」たりえたのか。何をもって、合戦の絶える日のなかった時代を勝ち抜いたのか？最高の歴史家による、敗れざる男「信玄」の真相、強さの秘密のすべて。
目次
１部 最初の敵は父親だった（武田軍団は騎馬軍隊だ；源氏の末裔；荒大名、武田信虎；『孫子』を好む少年；武田氏、佐久を侵す；父信虎を追放す；全ては、諏訪から始まった ほか）
２部 狙いをつけたら、最後まで休まず（山本勘介登場す；不思議なる技術家集団；河原者が信玄を支えた；治水ありて後顧の憂なし；信玄堤は誰が造った；三国同盟は婚儀から ほか）
３部 戦いつくす（信玄と謙信；善光寺建立にかかる；川中島、上杉方から見ると；嫡男義信を殺す；ああ、英雄も病には勝てず ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
黒猿
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4.2/5.0 武田信玄の一生を、時系列で解説している本。なぜ武田の騎馬隊は強かったのかとか、なぜ治水、国法設定したのかといったことがわかりやすく書いている。武田信玄は強かったけど、地の利に恵まれず（四方を強い敵に囲まれている）、天下統一に近づけなかったことが良くわかる。さらにあんなに嫌い追放した信虎と似ていることが多い（美人大好き、長男あんまり好きじゃない）ことが皮肉にも面白い。2019/07/15
