感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
42
高校時代の倫理社会の思想家研究の参考文献として読んだ。自伝「我が闘争」は大部のため読破できなかった。 彼が当時の民主的な内容であるワイマール憲法下で合法的に首相となれたのは弁論術に長けていたからである。 勿論ユダヤ人を根絶やしにしようとする民族浄化思想とは別物である。菅直人氏が維新の会を揶揄したのは詭弁(二枚舌)とも言える巧みな弁論術の方である。これに維新の会の激しい反応はまんまと術中にはまった。 いずれにせよ、ヒトラーはドイツ人を洗脳してしまうほど巧みな弁論技術を持っていたことは間違いない。2022/01/29
nobody
18
正常とは何か。ヒトラーもスターリンもバンバン人を殺した“異常者”で、国際政治で渡り合うのはそのような相手である。ではヒトラーの世界は一切人間性と無縁か。例えばエヴァ・ブラウンは自ら総統官邸の地下壕に来た。ヒトラーは追い返そうとした。エヴァは聞かず、ヒトラーと死ぬことを望んだ。ゲッベルスは妻と6人の子供とヒトラーの後を追った。それほど洗脳されていたで済むか。前近代の話ならいざ知らず、20世紀の文明世界でヒトラー独裁がなぜ成立し得たかやはり謎のままである。狂人ならなぜ側近や国民、何より既成権力が許容したのか。2016/10/27
Terry Knoll
4
内容は無いが、神がかりのような演説で聴衆を魅了したヒトラーの伝記。 ナチ党結党から、ベルリン陥落直前の自殺までを事実を並べて描いています。 入門には良いのですが、なぜそうなったのか?が詳細に書いていない。 「一般聴衆は聡明ではない。彼らの理解力はいたって乏しい」(わが闘争) 無関心な有権者・国民もに責任があります。目先の政策より5年後10年後にどんな国になっているのか?考えて政治を考えたいです。2015/06/22
wei xian tiang
3
ドグマチックなナチ批判でこの本自体の価値は余りないが、無知な青少年をおだて上げ知識教養を蔑視させ、独裁者の「思想」のみを注入したロボットに仕立て上げて手駒に使う点、ヒトラー思想と紅衛兵は改めてよく似ているなあ。2014/11/04
Holden Caulfield
2
今更ですが…「そんな事も知らなかったの!?」を、2~3知る事ができた…2015/09/30