角川文庫
モーターサイクル・ダイアリーズ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 229p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043170029
  • NDC分類 296.09
  • Cコード C0126

内容説明

二十三歳の医学生エルネストは、親友アルベルトと共に中古のバイクに乗って南米大陸縦断の旅に出る。金も泊まるあてもなく、喘ぐバイクでアンデスを超え、船倉に隠れて密航し、いかだでアマゾン川を下る。様々な出会いと別れ、そして初めて目にする過酷な現実。この旅の記憶が、エルネストの運命を変えた―。青年ゲバラが綴った真実の記録。

目次

前駆症状
大洋との出会い
愛にまつわる余談
最後の絆を絶つまで
風邪には寝床
サン・マルティン・デ・ロス・アンデス
周辺を探訪して
サン・マルティン・デ・ロス・アンデスからの手紙
七つの湖の道を通って
そしてもう僕の自由で偉大な裸のルーツが漂泊するのを感じ…、そして〔ほか〕

著者等紹介

ゲバラ,エルネスト・チェ[ゲバラ,エルネストチェ][Guevara,Ernesto Che]
1928年6月、アルゼンチンの中産階級の家庭に生まれる。医師を志すが、南米諸国を旅する中で革命の必要性を痛感、メキシコで出会ったフィデル・カストロと共にキューバ革命を牽引し、成功に導く。その後、ラテン・アメリカ全体の革命のためにキューバを去り、ボリビアで活動を続けたが、1967年10月、政府軍に捉えられ射殺された。享年39歳

棚橋加奈江[タナハシカナエ]
1971年岐阜県生まれ。ラテン・アメリカ地域研究、開発経済学を学ぶ。1995~96年、メキシコに留学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

274
表紙は映画化された時のものだが、これがあのチェ・ゲバラの日記だとはとても思えない能天気さ。もっとも、23歳だったゲバラが友人のアルベルトと決行した南米大陸縦断行の記録なので、まだあのゲバラになる以前のものだ。当時の写真も付されているが、やはりおなじみのベレー帽と髭の30代のゲバラの方が、男ぶりは遥かに上。これ以降の彼は、故国アルゼンチンを離れ、旅の中に生涯を送るのだと思えば、感慨もひとしお。キューバでカストロとともに革命を成功させた後も、コンゴ、そしてボリビアで闘争の日々を送り客死。享年39歳だった。2015/04/16

えりか

56
私が学んだ「ゲバラ」とは全然ちがった。青春時代の行き当たりばったりな旅。嘘をついたり、ちょろまかしたりしながらの旅。生き生きしていた。楽しそう。ちょっと可愛いなんて言ったら怒られちゃうかな。でも火事の家に取り残された猫を助けたり(助けたのがゲバラかグラナードかわからないけど)、虐げられている人々や弱い立場の人々に対しての優しさや心を痛めるゲバラを垣間見ることができた。若くてもゲバラはゲバラだった。彼がみてきた世界が、その後の彼の人生を大きく変えることになる。その転機の一つの瞬間に立ち会ったような感覚。2016/10/29

どぶねずみ

53
キューバ革命の中心的人物、エルネスト・チェ・ゲバラの医学部学生時代の旅行記。この手記の最後まで彼が革命家になろうと思ったことは書かれていない。単に彼はハンセン病の医師を目指したが、8ヶ月の南米一周が彼の思想に大きく影響したことは間違いない。英雄か反逆かとう真逆のテーマを背中合わせした革命活動はキューバの貧困層を見て心を震わせたからであり、実際に目で見た体験は人から聞くよりも本を読むよりも何倍もの力や衝撃を与える。結局彼は銃撃刑を受けるが、キューバ母国アルゼンチンでは英雄なのだろうか。#ニコカド20202021/01/01

seacalf

50
あまりにも有名な革命家の、まだ無名で感受性豊かな若者時代の南米大陸放浪手記。行き当たりばったり、そして行く先々で泣き落としテクニックを駆使した「たかり屋」エルネストとアルベルト。全体的におおらかな雰囲気が漂っているので、読むのは楽しい。あの革命家がマチュピチュを紹介してるくだりなんて、ちょっとユニークに感じてしまう。約20ショットのスナップ写真が掲載されているが、それとは別に繰り返し描写される南米の美しい風景見たさにもどかしさを覚える。映画もぜひ観たいなあ。2017/06/16

Willie the Wildcat

46
医学生の旅。人の優しさと、現実の厳しさに直面。途中介護した喘息の老女、そして共産主義者の夫婦が、特に印象に残る。前者が病と貧困の相関関係と悪循環、後者がIdeology・・・。1つ1つの経験が、後の革命運動の起因という気がする。残るアルベルトに、戻る著者。揺れる心情。ヒッチハイクはもちろんのこと、密航!?元バックパッカーだが、ここまで極限の旅は流石に経験がない・・・。少し羨ましい。(笑) 2014/06/22

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