角川文庫<br> 映画の弁証法 (7版)

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角川文庫
映画の弁証法 (7版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784043109012
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0198

内容説明

「戦艦ポチョムキン」の監督としてその名を知られるエイゼンシュテインは、数々の実践により、映画の基礎理論を確立した。本書は「映画の原理と日本文化」「モンタージュの方法」など彼の重要な映画理論を収録。

目次

歌舞伎・予期しなかったもの
映画の原理と日本文化
映画の第四次元
アトラクションのモンタージュ
モンタージュの方法
知的映画
有音映画に関する「宣言」
映画形式の弁証法的考察
演劇から映画へ
映画形式―新しい諸問題
力学的な正方形
撮影台本か。いや、映画小説を!
映画小説『古いものと新しいもの』
『ストライキ』の断片

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

6
市川猿之助(当時)が切腹する歌舞伎の場面を本書で讃える理由はもちろんリアリズムではなく、視覚的な動きに、それと等価な意味を持つ音を同時に起こし合体させるモンタージュの仕組み。実際は孤立した別々のカットを組み合わせてひと繋がりの映画シーンを創り出すモンタージュ技法が、おのおの違う意味を持つパーツをまとめて、新たに一つの漢字およびその概念へ合成する文化にさえも見出せると論じる。エイゼンシュテインの手に掛かれば、修辞学から生理学や音楽理論に日本文化そしてヘーゲル哲学や史的唯物論もすべて映画を思考する素材に転換。2023/07/29

Happy Like a Honeybee

6
人は二度と同じ川の水を浴びる事ができない(ヘラクレイトス) 戦艦ポチョムキンやイワン雷帝で映画史に名を残したエイゼンシュテイン。 その思想真髄に迫る一冊。 音響学やモンタージュを研究しており、現代にも通じる映像はその影響だろう。 絵巻物や短歌和歌など日本文化を解釈発展し、映画の要素に取り組まれているとは喜ばしい限り。2019/12/07

saladin

2
『戦艦ポチョムキン』はモンタージュ理論を確立したと言われる映画史にとって重要な作品。本著はその監督セルゲイ・エイゼンシュテインの映画理論を収集している。赤軍に参加し、参謀本部研究所日本語部員になったという経歴からだろう、歌舞伎や短歌、さらには漢字自体からも、モンタージュ理論の着想を得ているらしいのが興味深い。いずれにしても、あらゆるものの”衝突”がその中核をなしているようだ。2019/03/02

えふのらん

1
エイゼンシュテインはバザンら批評家と違って自ら映画を監督した人だから実践的な内容だろう、と思い手にとってみたら思いの外弁証法に忠実だった。映画史の基本文献でもある「アトラクションのモンタージュ」もモンタージュを2つのショットを衝突させて主題を引き出す、という具合に超克に通じるような説明をしている。リズムにあわせてカットを切り貼りすることをリズミックモンタージュとも名付けていて定義も幅広い(音楽のように拍子を取らないといけないとも書いている)2021/01/15

Take it

0
残酷演劇と映画を論じたアトラクションのモンタージュのみ読了 2025/03/08

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