感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
嫁宮 悠
3
君たちが哲学する上での、その土台は盤石なものなのだろうか、と問いかけるような内容。定理を導く前に公理が信用できるかを再確認する作業と言える。中盤は意外と難しく、理解できたかは怪しいが、終章「哲学の価値」だけでも読む価値はあった。「哲学は、それが提出する疑問に対して真の答えがなんであるかを確実性をもって教えることはできないが、われわれの思考を拡大し、習慣の専制から思考を解放する多くの可能性を示唆することはできる179」。哲学が私たちの生を豊かにしてくれるものなのかどうかは、今後突き詰めていきたい。2019/02/21
hidehi
0
生松敬三訳。いろんな哲学書を訳している人なので、訳文にもなじみがあって、私には読みやすかった。ただ、後半に、意外と脱字があるのとちょっとこなれてないかんじの文章が出てくるのが気になった。 内容はラッセルらしく明快で、ドイツ哲学だろうがフランス哲学だろうが、哲学をかじるのであれば、一読はしておくべき本だと思う。2023/12/06