角川文庫<br> ソクラテスの弁明 - エウチュプロン,クリトン (改版)

角川文庫
ソクラテスの弁明 - エウチュプロン,クリトン (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 217p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784043016020
  • NDC分類 131.3
  • Cコード C0110

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

24
同じようにその思想ゆえに裁判にかけられて死刑になるのであっても、ソクラテスとイエスは何と違うことだろう。饒舌な前者と寡黙な後者。まるで世界を言葉で満ちあふれさせるようにたえず問いかけ、論じてやまないソクラテスは、たぶん言葉の力を信じて、語り尽くせば理解してもらえると思っている。一方のイエスは、ヨハネ伝の「はじめにロゴスありき」ということばにもかかわらず、おそらく言葉など信じていない、それゆえ、お前は神の子かと問われても答えず、何ひとつ弁明しない。どちらが好きかと言われれば、イエスのほうが好きだけれども2022/02/28

松本直哉

21
『エウチュプロン』の副題は「敬虔について」だが、 εὐσέβεια は敬虔というよりも儒教の〈孝〉、つまり両親や先祖への崇敬に近いだろうか。親が殺人を犯したとき、親を訴えるのは不孝かどうか。敬虔のイデア、それによってすべての敬虔を説明できるような概念はあるかと問われるが、そのような問いにどれほど意味があるのだろう。日本の刑法の尊属殺への重罪規定を違憲とする判決などを思い浮かべた。殺したり殺されたりしたのが親であろうとなかろうと、殺人は殺人で罪の軽重には関係ない、とドライに割り切れるならば簡単なのだが。2024/08/16

活字の旅遊人

7
昔々の表紙は違うものでしたが、角川はなんとなくわかりやすそうに見えるから不思議。再読しようと思っていたが、あれから20年以上経っている。

sayzk

4
表紙のかわいらしさから、「これなら、わしにもなんとか…」と思ったがやっぱりよみにくかった。もう少し日本語として解り易い訳文にできんもんでしょうか?2016/04/20

boya

4
エウテュプロンのみ…と思ったけど、けっきょく他も読みなおす。 翻訳にやや古さを感じるうえ、『エウテュプロン』での敬虔についてのソクラテスの話は入れ子のような例えがややこしいため、多少わかりづらいのが難。 しかしついでに読んだ『クリトン』では、終盤で話し始める擬人化した「法律」がやはり圧巻だ。盛り上がる。 解説が長く丁寧なので、これをプラトン入門としてもよいと思う。2014/06/01

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