内容説明
少年アリは修理してもらったばかりの妹ザーラの靴を買い物の途中でうっかり失くしてしまう。家が貧しく、両親にこのことを言い出せない二人は、アリの靴一足を交代に履いて学校に通うことにした。だが、そのためアリはいつも遅刻してばかり。そんな時、学校でマラソン大会の告知がされた。なんと三等の賞品は運動靴。アリは即座に出場を決意する。妹のために…。そして大会当日。アリは先頭を追い抜かずに、なんとか三等になろうと必死で走るのだが…。兄妹のシンプルな愛の絆を繊細に描いた、心温まる無垢な作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayano
2
映画が観たい。写真の情報でイメージがだいぶ出来たし文章で読むのもいいけどこれは映像があってこその話だと思った。2015/10/16
凛
2
いい話なんだけど絶対映像で見たほうが良いと、映画を見たことなくても分かる。兄弟と家族のほんわか話。TSUTAYAに行こう!2013/03/26
まゆこ
1
★★☆☆☆2005/12/06
Shimejismile
1
いい話だしイランの生活感が垣間見えて為になる、けどなんだろう、ビジュアルの喚起力とビジュアル自体をなぞる事って根本的に違うんだよなと言うことを再認識しました。文章が自らビジュアルを喚起させるためには元になる映像自体が邪魔になるのかもしれない。この辺が脚本ノベライズの限界かなぁ。いっそ脚本そのままってのもアリやも。2011/12/31
ハメ・ドゥースト
0
★★★アリとザーラのいじらしさと愛らしさから、持つものと持たざるものがいる経済的に不平等な社会、持つものが必ずしも幸福ではないことがしみじみ伝わってくる。映画鑑賞後に読むことをオススメ。映像と脚本とが相互補完され、より楽しめる。p.50餌用にとってあったナーンの屑を池の中に振りまいた。口をぱくぱくさせて餌を食べる、金魚の愛らしい姿を見て、ザーラがアリに言った。「金魚さんたち、ご飯をもらって嬉しいみたい」「嬉しいさ。僕たちも金魚さんに餌をあげられて嬉しいんだもの」2013/09/29