角川文庫
フランキー・マシーンの冬〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 318p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042823063
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

フランク・マシアーノはマフィアの世界から足を洗ったつもりだった。地元サンディエゴで釣り餌店をはじめ複数のビジネスを営むかたわら、元妻と娘、恋人の間を忙しく立ち回り、“紳士の時間”にはサーフィンを楽しむ62歳の元殺し屋。だが“餌店のフランク”としての彼の平和な日々は、冬のある一日に突然終わりを告げる。過去の何者かが、かつて“フランキー・マシーン”と呼ばれた凄腕の存在を消し去ろうとしていた―。

著者等紹介

ウィンズロウ,ドン[ウィンズロウ,ドン][Winslow,Don]
ニューヨークをはじめとする全米各地や、ロンドンで私立探偵として働き、また法律事務所や保険会社のコンサルタントとして15年以上の経験を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

377
ウィンズロウは実に久しぶりだが、以前に読んだ『犬の力』などに比べると、さらにエンターテインメント性が強いように思われる。もっとも、元マフィアの殺し屋といった、このハードボイルド小説の主人公が62歳というのは、読者共感性においてどうなのだろうと懸念したりもするのだが。上巻では、フランキー・マシーンの出発点を描く過去の時世と、その世界から引退したはずの彼のところに突然やって来る刺客という現在時とが描かれる。展開はスピーディであり、背景世界の定位も適格だが、登場人物が多いことがやや物語を煩雑にしているだろう。2022/05/07

ずっきん

82
【ドン・ウィンズロウ再読祭り開催中】みんなに愛される釣り餌屋のフランク。彼は伝説の殺し屋でもある。が、上巻300ページ使ってまだ伝説の逸話に辿り着かない。史実の絡め方が駆け足過ぎてかえって冗長、しかもその辺の登場人物が多いために混乱する。そもそもイタリア人ときたら、同じような名前が多すぎ。頭に『ト』と『ジョ』がつく登場人物は二人までにしてくださいよー、というふうに、まっことストレスフルに背景を把握していくのだが、ときには忍耐が必要とされる読書もある。これを越えることができた勇者に、物語の天国が待っている。2020/05/17

Panzer Leader

74
引退後の生活を謳歌していた伝説の元マフィアのフランキー。仕事でも遊びでもこだわりを持ちつつも自分流に過ごしている場面を綴るのんびりとした導入部から、突然命を狙われる展開に。老いたりとはいえそこは元凄腕のフランキー、敵方の攻撃をかわしながら、なぜ狙われるか己の過去の半生を振り返りはじめたところで上巻は終わる。心にずんと響く「犬の力」の後だけにエンターテイメントに徹した作品。2019/09/12

harass

71
ダフォースに改めて感心しこの作家の作品を追うことにする。適当に見つけたこの作品を手に取る。元マフィアの殺し屋として名を馳せていた主人公はもう60に。すっかり足を洗ったはずが突然に命を狙われる。 彼を狙うのは誰かと自問自答しつつ、彼の殺し屋としての過去を振り返っていく。実にマメで実務に長ける主人公の細々とした配慮や仕事っぷりの描写にいろいろ感心しつつ、軽く読めるのが好ましい。ページターナーぶりに唸りつつ上巻を読み終える。2019/03/03

タツ フカガワ

69
かつて冷徹で正確無比な手口からマフィア内でフランキー・“マシーン”と怖れられたフランク・マシアーノはいま、サンディエゴで釣り餌屋や魚介販売業などを営みサーフィンに興じる62歳。とっくに足を洗ったつもりのフランクだったがある日命を狙われる。誰が、なぜいま自分を狙うのか。フランクはこれまでの“仕事”を思い返しながら犯人探しを始める。ものの数行で物語世界へ入り込んでしまう語り口の上手さとフランクのキャラクターに魅せられてまあ面白い。ちょっと「仁義なき戦い」の匂いがあるかも。下巻が楽しみ。2025/06/16

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