内容説明
デレクは信じられなかった。ロボットだけの人工惑星〈ロボット・シティ〉で殺人事件が起こったというのだ。「ロボット工学の三原則」によりロボットには人間は殺せない。とすれば、犯人はデレクかキャサリンのどちらかしかない。だが二人が犯人でないといってもロボットたちは納得しなかった。しかし、自分たちの無実を晴らすために街へと出た二人は、ロボット・シティが異常事態にあることを思い知らされた。この問題を解決しなければ、命が危ない。謎は深まる一方だ。アジモフ得意のSFとミステリの融合。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニミッツクラス
26
89年(平成元年)の税抜456円の文庫初版。アシモフの名を冠した“電脳惑星”4部作の2巻目となる。初巻マクダウエルから本書Mマッケイ(=マックウエイ)へと交代。著者は若いが本書刊行時点(米87年)で既にブレラン風味のオプ物SFマシュー・スウェイン3部作を上梓している。初巻後段で記憶の無いままロボット・シティへ出現した主人公は、アシモフ的ロボット工学を前提としたロボット世界でお約束の殺人事件の容疑者となる。ロボット・シティ自体も機能不全に陥っている。殺人の真相解明と都市の修復を図るべく大車輪。★★★★☆☆2024/07/16