内容説明
人間のなかには、人生の表面を滑るようにして生き、命の何たるかを知らずに死んでゆく者もいる。長いあいだ狂気だけが伴侶だったクリスチャン・ハッチャーは、自分が属した秘密工作部隊に裏切られ、中米の恐怖の監獄に送り込まれている。“憎しみだけでは魂が死ぬ。愛することを学ばねばならない。”囚人126号の声を耳にしながら政情不安に紛れて地獄から脱出したハッチャーは、身を隠し、自分を正気にもどしてくれる場所を求めた。しかし、かつて狂気と憎しみをハッチャーに叩きこんだ男スローンが、彼を放って置くわけはなかった―。ストーリーテリングの名手が描く“本物の冒険小説”。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kanamori
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☆☆☆2013/09/29
toshi
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1987年の長篇冒険ミステリー。前半は群像劇という感じで、話の全容を掴むのに苦労しますが、中盤から物語が加速します。中米の極悪刑務所に収容されているハッチャーは、かつての上司スローンの協力もあって自由の身となります。しかしハッチャーは、ベトナム戦争で行方不明となったある兵士を見つけ出す任務を受け、消息の噂のあったタイを目指します。果たしてタイトルの「タイ・ホース」とは何なのか?どうでも良いことですが、表紙が内容と合っていない気がしました。下巻に続きます。2023/06/16
H.Sato
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このミス1991年版海外編第10位。 この作品もヴェトナム戦争とは、さすがに続きすぎ感が。自分が読む順番がわるいのだが(笑) 読みやすくて面白い。サクサク読める。 ところで、表紙の男はハッチャー?マーフ?下巻も期待。 A2023/06/14