内容説明
ジョン・ヴィラーはイタリアに潜入した優秀なスパイだった。彼の送る情報を得て、英国の潜水艦隊は地中海でめざましい戦果をあげていた。だがヴィラーが数学者としても素晴しい頭脳を持つことは、情報部でもごく一握りの人間しか知らなかった。合衆国が英国第１潜水戦隊にヴィラー救出を極秘に要請してきたのは、その頭脳が〈マンハッタン計画〉の推進に必須となったからだった。一人のスパイを戦火のイタリア本土から無事脱出させる―若き歴戦の艦長ハーディング率いる〈トリガー〉は、この特命をうけて勇躍アルジェを出港した。
感想・レビュー
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鈴木誠二
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「海に闘う男たちの勇気と栄光を描きつくす」と帯にありますが、主人公の潜水艦の艦長はメンタルがもうやばくてギリギリ状態だったり。元大学教授のレジスタンスの戦士はアル中。自分を好きになった主人公を諦めさせるために「私、実の妹と愛し合っているので、男には興味ないの！」と、置手紙を残すヒロインなど。宣伝文句とは違う部分が実に面白かったです。2017/10/22
