内容説明
スコールを乗りきろうとするハーディンのヨットの前方に、巨大な鋼鉄の壁が立ち現われた。海の怪物、巨大タンカーだ。必死に衝突を回避しようとするハーディン夫婦を嘲笑うように、タンカーは猛スピードで迫ってくる。鋼鉄の壁は風さえも奪い、ヨットは脱出の術を失った…ヨットは砕けた。全長600メートルのタンカーは何事もなかったかのように通りすぎていった。ハーディンは〈リバイアサン〉という船名を読みとっていた。彼のヨットを虫けらのごとく踏み潰し、妻の生命を奪った敵の名を…かならずこの手でやつを沈めてやる。イギリスに漂着したハーディンの、長い復讐の航海が始まった。
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