内容説明
ネッドは村の歴史を知るにつれ、その秘められた魔性に慄然となった。だがタブーの壁は厚かった。収穫祭の夜、森ではいったい何がおこなわれるのか?墓地の外に葬られた女の死の秘密とは?舌を切りとられた男は何を見たのか?やがて起るおぞましい事件を機に、ついに村は本性を表わした。そして訪れた収穫祭の夜―土俗とエロスを融合させ、戦慄の猟奇世界を創造するモダン・ホラーの傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sabosashi
9
周知のようにニホンの近代文学は、いわゆる共同体の桎梏に疲弊し、嫌悪し、逃亡して個の自由を謳いあげるもの。その過程では禁忌を踏みにじることも欠かせない。もちろんそれはニホンにかぎったことではなく、近代世界に共通するものだともいえる。 ところが今では都市文明に飽き、土に帰ろうというのでUターンを目指すひとたちもいる。新参者が田舎の社会に馴れ親しむのは容易ではない。しかしそれも世界の各地でみられることで、とくに目新しくもない。 2023/02/23
N.蘭子
2
三津田信三が「偏愛ミステリ」としてあげてた作品。ならば読まねば!と上下巻一気読み。・・というか、上巻は何も起こらない・・村の掟と暮らしを淡々と描いて、収穫祭にむけてじりじり進む。そして収穫祭の日、すべてが明らかになるクライマックス!これぞ王道ゴシックホラー。今のジェットコースター的ホラーとは違う面白さ。女は適応し、男は抗う、その結末は・・後日譚も怖い‥。2018/12/29
叡福寺清子
1
こりゃマイッた.話が全然進まない.さすがに大草原~ではなくなったけど,ど田舎の因習がしょぼい.73年には最先端だったのかもしれないが今読むとかなり厳しい.実は暴れん坊一家のソークスが因習からは隔絶した常識人家族だった的な一捻りあれば良かったんだけどな.2016/09/11
ぴかり
0
なるほど、教授もそうだったのか…。最後は驚きでした。2015/10/30
てっちゃん
0
1994年1月27日に読了
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- 和書
- 聖書信仰とその諸問題