ノベルゼロ ハードボイルド・スクールデイズ―織原ミツキと田中マンキー

鳥畑 良【著】

ＫＡＤＯＫＡＷＡ（2017/12発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 287p／高さ 15cm
• 商品コード 9784042560746
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

大人になった童貞に捧ぐ――。小学校を卒業して中学生になった幼なじみのミツキは、すぐにセックスを覚えた。
覚えたというか、生活の一部にセックスを取り入れてしまった。
実の父と四つ上の兄と寝て、自ら定めたルールに則り、いろいろな男とやってやってやりまくった。
もちろん童貞で毛も生えていなかった僕マンキーは、それを聞いて「なんだそりゃっ？」
成績優秀で容姿端麗、誰にも支配されず男と寝るミツキと、幼なじみの童貞男マンキーのワイルドな青春。

「オレは愛のないセックスはしない主義なんだ」
「童貞が主義とか言うな」

かつて童貞だったすべての男たちに捧げる、純愛。

■登場人物
●田中文紀
　通称・マンキー。童貞。織原ミツキの唯一の友人。
　愛のないセックスはしない主義（キスならＯＫ）。

●織原美月
　マンキーの幼なじみ。幼少期より学校や友人関係といった小社会に興味がない。
　中学生になると、実験と称して何人もの男とセックスをするようになる。
　ただし、同じ相手とは二度はセックスしない。

●佐藤理恵
　通称・リエ。高校でマンキーの同級生。
　小柄で丸顔、ショートヘアー。猫を思わせるつり目に巨乳。男子バスケ部のマネージャー。半年ほどアメリカにホームステイの経験あり。マンキーを好きになる。

●中学の英語教師
　２９歳。顔も心意気もよく、生徒から慕われている英語教師。
　ミツキとセックスをする。

●サクライくん
　マンキーたちの一学年上の先輩。１７７センチの巨体に赤髪ロン毛の不良少年。
　五月のＧＷ明けにミツキとセックスをする。

●班長
　マンキーの同級生。修学旅行でマンキーの班の班長。
　修学旅行先でミツキとセックスをする。

●サングラスの男
　ミツキとセックスをする。

1st　織原ミツキと田中マンキー
2nd　セックスとその他諸々に対する考察　『林の中でボッコボコ事件』
3rd　バイオレンスの入り口　暴力の暴力による暴力のための連鎖
4th　マンキーの暴力的な日常１　田中家崩壊前夜の話　不幸な世界
5th　マンキーの暴力的な日常２　教師たちの与える精神的な苦痛あるいは悪性腫瘍を根絶するためにはなにをするべきか
6th　手術の結果（手と足は切り落とせない）
7th　ノー・ノー・ノー（キスとセックスの違い）
8th　高校生になって変わったこと
9th　佐藤リエの告白
10th　少年は金属バットで殴られる
11th　奈良の冒険　修学旅行一日目
12th　京都の冒険　修学旅行二日目、三日目
13th　ザ・根性なし　206号室の悲劇
14th　ラン・マンキー・ラン
15th　602号室の奇跡
16th　Creep

鳥畑　良［トリハタ　リョウ］
著・文・その他

手島　nari。［テシマ　ナリ］
イラスト

内容説明

小学校を卒業して中学生になった幼なじみのミツキは、すぐにセックスを覚えた。覚えたというか、生活の一部にセックスを取り入れてしまった。実の父と四つ上の兄と寝て、自ら定めたルールに則り、いろいろな男とやってやってやりまくった。もちろん童貞で毛も生えていなかった僕マンキーは、それを聞いて「なんだそりゃっ？」成績優秀で容姿端麗、誰にも支配されず男と寝るミツキと、幼なじみの童貞男マンキーのワイルドな青春。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[HANA]

実験と称して何人もの男性と関係を持つヒロインとそのヒロインと関わり続ける主人公の話。なんか全体的に唐突な展開が多い感じはしたけれど、主人公の語り口調が軽いせいか間が抜けている感じがするのは主人公のせいと考えれば、統一感はあった。内容的には読みやすい。

2018/01/16

[alleine05]

微妙。最終章の16ｔｈの前までは、実験と称して何人もの男とセックスをする幼なじみの少女などというぶっとんだキャラを持ってきたわりにはたいしたことないオチになっちゃったけどまあまあそこそこ楽しめたかなという印象だったのに、16ｔｈで一気に消化不良な気分になってしまった。結局この作品は何がやりたかったんだろう？　いや、なんとなくわかる気がしないでもないけど、でもやっぱりこういうのがほしかったんじゃないんだけどな感がぬぐえないというか。（コメント欄でネタバレ）

2018/01/15

[nyapoona]

ノベルゼロのお色気路線。お色気とはいえ、描かれるのは思春期の少年の鬱屈した青春バイオレンス。１０年以上前に書かれたために若干古臭い作風ではあるが、ビターな味わいが良かった。

2017/12/30

[lovesaemi]

良い作品。内容とかテーマは村上春樹とか村上龍とかかね。ラノベではない感じ。ただ言葉選びとかがラノベフォーマット範疇なのでラノベですね。もうすこし言葉選び・表現力があれば名作だったとおもう

2018/02/10

[かぜやまごろろ]

このレーベルは大人向けのラノベって感じですが、中２要素のない本作は普通の一般作といってよいか。ラストは解釈が分かれそうですが、個人的には主人公の楽観的な見解にイラっときました。でもそれが良い。

2017/12/30