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出版社内容情報
誰が敵になろうとも、おれは世界を赦さない――
十年前、世界を救うため人知れず犠牲になった月白カノ。
死んだはずの彼女がある日、英雄の一人・黒羽園の前に現れる。
彼は知る、今の世界が“真っ黒な英雄譚”の上にあるということを。
かつての恋人、月白カノが自ら望んで犠牲になったのではない、ということを。
そして彼は、復讐者と、化す――。
内容説明
十年前、六人の少年少女は“世界越境者”となり、世界を救った。黒羽園…環境に干渉する能力を有する。月白カノ…能力者の力を増幅させる能力を有する。若葉榛…対象者に混乱をもたらす能力を有する。藤マコト…“ゴースト”と化す能力を有する。珊瑚アカネ…対象を拘束する能力を有する。山吹鴇緒…無数の弾薬を生み出す能力を有する。
著者等紹介
縹けいか[ハナダケイカ]
作家・シナリオライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
51
十年前世界を救う為に自ら犠牲となった少女・月白カノ。彼女のかつての恋人・黒羽園がその真実を知り、復讐者としての戦いを始める話。絶望に始まり絶望に終わる。悲しく凄惨で、愚直な愛の物語です。月白の為だけに戦い続ける主人公の純粋なまでの姿は悲哀と格好よさの両方を感じさせ、復讐劇の凄まじさにただただ圧倒されました。英雄と呼ばれた他の人物達も其々自分の欲望を叶える為だけに動いており、真相を知った時は空しさを覚えたけど、その分読み応えもあり非常に良かったです。欲望迸るこの物語の結末を読みたいし、次巻も期待してます。2016/03/16
佐島楓
43
ダークでエグいSF。しかしその一言で終わらせるのはもったいないほど設定が面白い。複雑に見えてシンプル、その逆も然り。「平和」の裏側には、こういうやりとりがあったのかもしれない。現実世界に引き移して考えてしまった。2016/06/24
ヱロ本Gメン
23
題名のオマージュ元はディックの『流れよ我が涙、と警官は言った』と推察。悪夢という点でディックと共通するものもあるしドラッギーという点でもありかな。どこか時代小説や古臭い劇画のように感じてしまうのは計算づくか。先達のマンガやサブカル臭によりイメージとデジャヴュを呼び込み実力以上の「悪夢」へと昇華しているようなズルさ感じる。また筆致や丁寧なストーリー運びも物語の単純さを示している。救いようがないというただそれだけのことが暴虐と絶望を引き立てる。グロさは程よくスパイシー。続きは是非、さらなるハードタッチで。2016/03/23
アウル
16
あらすじ買い。まあ普通でした。十年前に世界を救った少年少女達。その中で唯一犠牲となった少女の真実を知った時、青年は復讐鬼となる。英雄といわれようが己の目的の為に贄を差し出す所はエグイ。とりあえず復習は大体果されたし、主人公があんな状態になってもうたが続刊するのかな?2016/03/19
鳩羽
16
空から異形の化け物が降ってきて、対処のしようがない絶望に見舞われた人類。だが解離性現実障害を患う六人の英雄の「超能力」によって、世界は救われた。十年後、復興に向けてのプロパガンダのアイドルコンサートで、復讐の宴が始まる。それは何故、起こったのか。犠牲となった英雄の少女の真実が明かされる。…セカイ系の逆というのか、じゃあリアル系なのかと言われても困るが、面白い。世界の終わりをちゃんと完遂できなかったののやり直しというか、目に見えない気持ちとか心を本当は大事にしたいんだ、という気持ちを慰撫されたような感じ。2016/03/21
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