感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
44
ウェクスフォード警部⑨。夫による妻の殺害を疑った警部の一年の記録です。警察上層部から捜査中止を命ぜられても、部下から暗に批判されても、自身の勘を頼りにある時は単独行動、ある時はエリートの甥を使ってまでと、頑迷な一面を見せます。事件解決までのタイムリミットが設定されて絶対的に不利な状況の中、警部は真相に辿り着けるのか!と、スリリングな展開を見せます。たった一つの指紋から遂に突破口が!そしておっ!となるどんでん返しが待っています。ダイエットに成功した警部の、よろめきの一コマなど、新機軸と言って良いでしょう。 2022/02/25
bapaksejahtera
11
人妻殺人があり、そこを訪れた夫と姑がこれを発見。主人公ウェクスフォードは夫を怪しむが鉄壁のアリバイがある。やがて夫は不当捜査であるとして主人公主任警部の上司に抗議。毎度いけ好かない上司は捜査中止の命令を出すし、これまで良い相棒だったバーデン警部は上司に同調し、主人公は孤立無援。已む無く情報屋に金を払ってスパイを頼むうち、若くしてロンドンで主任警視となっている甥っ子が助っ人を買って出る。1年を超える捜査は降誕祭を前にして高跳びしようとする犯人の逮捕に至る。馴染のシリーズ9作目だから退屈な展開でも読み切った。2025/01/27
Ribes triste
8
ウェクスフォード警部シリーズ。次々登場する人物が強烈過ぎて惑わされ、最後の最後に騙されました。さすがレンデル、毒が効いてます。2016/12/11
ホレイシア
5
義母が来るので家をピカピカに磨いてしまったために指紋がない…んなバカなと思ったが、結構いけた(笑)。
ヨコケイ
4
ウェクスフォード主任警部物。郊外で主婦(被害妄想ぎみの後妻)が殺害される。胡乱な態度の夫…謹厳かつ底意地の悪い姑…蠱惑的な美魔女の隣人…強情な前妻などが活写。証拠のないなか警部は命令違反の捜査を続行する。不可解な指紋から導き出される犯人とは。レンデルの筆致は当節ならイヤミスにあたるのかもしれない。が、類書の一部がそうであるように「この卑小さが人間の本性だ!どうだ参ったか!」とばかりにグイグイくる(ように感じる)ので気が滅入ること甚だしい。真相を勘で当ててしまったのだが、元より要諦は謎解きにはない気もする。2024/10/24




