内容説明
アルカイダという閉鎖的組織への潜入を成功させるために取られたのは、替え玉作戦。現在は収監中のタリバン戦士、イズマート・ハーンに成りすまし、アラブ世界へ身を投じたマイクは、着々と進行するテロ作戦の実行部隊の一員となる。潜り込んだ先は、船。この船で一体、どんなテロを起こそうとしているのか?折しも、豪華客船に各国要人が集うG8の開催日が近づいていた…。混迷の現代社会に警鐘を鳴らす、超一級の物語。円熟の著者が放つ、軍事スリラーの金字塔。
著者等紹介
フォーサイス,フレデリック[フォーサイス,フレデリック][Forsyth,Frederick]
1938~。英ケント州生まれ。空軍のパイロットなどを経て、ロイター通信、BBC放送の記者を務めた後、作家に。1971年ドゴール暗殺をテーマに書いた長編『ジャッカルの日』で小説家としてデビューして以来、綿密な取材力とストーリーテリングの天賦の才で世界を沸かせ続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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James Hayashi
25
下巻の前半は投げ出す直前まで行くほど凡庸。後半はまあまあだが結末も呆気ない。いい素材と大きな構想であるが、上手くこなし切れていない。まあイスラムの過激派を知る機会にはなったが。2017/08/22
AICHAN
25
図書館本。中だるみがあった。アフガン人になりすましてアフガンに潜入してから、アフガンを出てあっちに行ってこっちに行ってついには海へという具合で…。アルカイダの思惑に従ってのことだが、読み手にとってはテンポが落ちるのでイライラした。でもまあ、9.11以降の、CIAやFBIやMI5やSISの動きをいろいろと想像できる話がたくさんあって、いい勉強になった。諜報機関というと悪いイメージが日本人にはあるが、戦争防止のために使うなら日本も本格的なものを設置すべきだと思う。ただし、あくまで戦争防止のための機関として。2016/07/10
きょちょ
23
アルカイダが「9・11」以上のテロを画策していることに気づき、アメリカとイギリスは退役軍人をスパイとして送り込む。 主人公の退役軍人はイギリス人だが、アラブの血が若干混じっており、「アフガンの男」になりすます。 どのようなテロを画策しているのか? 筋としては面白いはずなのだが、フォーサイス作品としては期待外れ。 解説では、「登場人物の人間臭さがいつにも増して濃い」と言っているが、私は逆に「いつもと違って薄い」と感じてしまった。 ★★★2018/02/18
かんとり
6
んんーーちょっと残念(ーー;) 「アルカイダに潜入する」こんな面白そうな作戦なのに、折角の主人公に日が当たらなすぎ… あちこち読者を連れ回すも、結果はコクナシアッサリミソ汁・・・ 満足度☆ひとつ~ですな。 苦笑2018/09/10
ジュール リブレ
4
いやぁ、相変わらずの精緻な筆致は健在でした。国際スパイモノっていうと、なるほど、こんな舞台設定ができるんですね。面白かったです。2010/07/31