内容説明
ヒュー・デッカーはアメリカ司法省麻薬取締局の捜査官。かつて香港に勤務し広東語をあやつるデッカーだったが、仕事熱心なあまり常軌を逸した行動をとることしきり、懲戒処分を受けニューヨークで謹慎中だった。にもかかわらず、チャイナ・タウンのドラッグ・ディーラーと派手にやらかした。こんどこそお払い箱だとおもいきや、命ぜられたのは香港出張。なつかしい街にもどり、むかしの仲間と再会し、あの娘にも逢えるなどと思いをめぐらせていたのもつかの間、変態殺人に端を発する香港の中国返還にかんする大がかりな陰謀にまきこまれ…。香港のネオンがいかがわしい活気をかもしだす傑作長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Inzaghico (Etsuko Oshita)
6
香港返還(1997年)がサブテーマとなっており、懐かしい九龍城も登場する。また、当時の中国や共産主義に対する強い反発があちらこちらに顔を出すのは、相当作家本人もそう思ってるんだろうな。返還後についてはかなり悲観的な見方をしているが、現実はご存じのとおり。 ケンリックといえば上田公子さんの翻訳。この人の翻訳が大好きなのだ。軽妙洒脱でテンポがよくて。この人の翻訳じゃなかったら、ケンリックはここまで日本で人気が出なかったんではあるまいか。2025/02/10
雅
2
仲間達とワイワイと。2018/03/30
sro201
0
発売日を待って、六本木政文堂書店にて購入した。あ、コレ、香港ネタだったから、性感オババはこっちだったかな。 買った記憶は鮮明なのだが、読んだ記憶がはっきりしない。求めても、もう与えられないのはわかっているんだけど、奇跡を期待しちゃっていたんだろうね。