内容説明
長い刑期を終えて出所したばかりの盗みの天才ドートマンダーに、とてつもない仕事が舞い込んだ。それはアフリカの某国の国連大使の依頼で、コロシアムに展示されている大エメラルドを盗み出すというもの。報酬は１５万ドル。彼は４人の仲間を使って、意表をつく数々の犯罪アイディアを練るが…。不運な泥棒ドートマンダーの奇怪で珍妙なスラプスティック・ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nuit@積読消化中
115
【ドナルド・Ｅ・ウェストレイク誕生日読書会2018年(7月1日～7月15日）】イベント参加:ドートマンダーシリーズ長編を読むのはこれが初めてですが、相変わらずの曲者揃いに今回も満足です。70年代のユーモア、ミステリが好きな人には物凄くお勧めです。ロバート・レッドフォード主演の本作映画を探してるのですが、近所ではレンタルされておらず、加入している配信サービスでも扱っていないのが残念。映像で観たらもっと楽しめそう。2018/07/10
文庫フリーク＠灯れ松明の火
99
【第２回ウエストレイク誕生日読書会イベント】周回遅れ感想UP（笑）『悪党たちのジャムセッション』から読み始めてしまった為、シリーズ第１弾に戻る。刑務所から出所した途端、暴走するキャデラックに殺されそうになる主人公・ドートマンダー。運転していたのは、もちろん【疫病神】相棒のケルプ。天才肌でありながら、その才能を上回るツキの無さ。悪党たちを振り回すのは５０万ドルのエメラルド。たった１回の盗みで報酬得てバイバイ・・の予定が５回もヤバいヤマを踏むハメに。４５年前発表の作品とすれば異例のコメディ・クライム。主人公→2015/07/21
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
99
ツキに恵まれない天才的な泥棒ドートマンダーと仲間たちのスラップスティックミステリー。『ルバン三世』のような意表をつくストーリーだけど、主人公の陰性な性格とプロにあるまじきミスから問題が大きくなっていくところが引っかかり、前半はもう一つノレなかった。相棒ケルプの明るさと軽さが好対照になっている。ラストはすっきり♪ アフリカの小国の軍人から国の秘宝のエメラルドを盗み出す依頼を受けた彼らの前に、次々と不運なトラブルが巻き起こる。正統派ハードボイルドからコミカルに路線転換した〈ドートマンダーシリーズ〉の第1作。2015/07/04
アナーキー靴下
87
【ドナルド・Ｅ・ウェストレイク誕生日読書会’２１】イベントで初めて知った著者。どんな作品か想像つかないまま読み始めたが、じわじわ面白くなり、中盤からはこの先どうなるのかとページをめくる手が止まらなくなった。そして残りページ僅か…ここまでの波乱の展開、どう締めくくるつもりなんだと期待と不安が入り交じる気持ちだったが、ぐうの音も出ない見事なラスト！ 感服の面白さ。ユーモアはもちろんあるけれど、誰一人ふざけていないのに悪ふざけしかないような展開が凄い。作品を邪魔せず魅力を再確認させてくれる解説もとても良い。2021/07/11
遥かなる想い
78
不運な泥棒ドートマンダーが 繰り広げるスラプスティック・ミステリを 正直 斜め読みした。気軽に読めば、楽しいとは 思うが、あまりに気楽な 精神状態になれなかったために、退屈していた。どうも私はこの手の小説は 苦手のよう。2004/01/01
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