内容説明
グランドホテル正面玄関へと階段を上っていく女は、若き日のグレタ・ガルボに似ていた―。9月、初秋のストックホルム。この街を訪問中のオランダ外務省の要人が、あるビデオテープと引き換えに大金を要求された。彼を脅迫した「グレタ・ガルボに似た女」とは何者なのか?元新聞記者のペーター・ヒル、失踪した娘を探してストックホルムを訪れたクローネン、そして公安警察が謎の女の行方を追うが、事件は意外な方向へと展開し始める―。世界的大ベストセラー「マルティン・ベック・シリーズ」の著者マイ・シューヴァルが、新しい共同執筆者トーマス・ロスとともに15年振りに放つ、待望の長編ミステリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
53
刑事マルティン・ベックシリーズで有名な夫妻作家の旦那が亡くなったが、新しい合作作家をみつけて15年ぶりに復活した作品。名前だけは知っていたが今回初読。1990年発表のサスペンスもの。オランダから仕事でスェーデンに旅行にきた男性は気がついた。偶然みたポルノビデオに出ているのは行方知らずの自分の娘だということにだ。一方、謎の女を追う、警察と野心溢れる元新聞記者。彼らの動機などが不明なままで進行するため、読者はヤキモキされる。北欧の社会情勢や風俗なども物珍しい。なかなか楽しめる佳作。2017/05/20
おくちゃん
5
母国語(スウェーデン語とオランダ語)の違う二人の共作。大変だったろうなぁ。 題名、これでなくても良かったんじやない?面白かったけど、、、2020/07/07
アルパカ
4
どうしてこんないい両親がいるのにこの娘はこんなになっちゃうのかなあと、家出娘にイライラしながら読了。しかしスウェーデン人のヒルとオランダ人のクローネンが、途中思わぬ横槍が入ったりしながらも事件解明と娘探しに奔走する様は、ページをめくる手を進ませた。母国語が違う作家二人が共同執筆した、という点は苦労がしのばれる。良いのはマルティンべックシリーズと同じようにストックホルムの街の様子が生き生きと描かれていること。2015/11/30
沼田のに
3
マルティン・ベックシリーズだと思い込んで借りてきて出版年を見て「テロリスト」の後なので表紙を見直してやっと別物と分かりました。その際作者のマイ・シューヴァルのご尊顔を拝して美人でビックリ。グレタ・ガルボよりいい感じだ。しかし作中のグレタ・ガルボに似た娘の色気が少しも伝わらなくて気分が乗らなかった。女流作家が書いたものだし、俺も作中の娘より年上の娘が居て主人公に感情移入してしまう。主人公が娘を追うのは分かったが、その他の登場人物の追う物と守るものを途中で失念してしまって訳分かんなくなっちまった。6/102014/04/30
負け猫
3
結構内容はシンプル。だが、冴えない中年二人が仲良くなり、失踪した娘を探し、事件をおう姿はすごくいい。2012/05/31
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