内容説明
1931年、パリ―、アナイス・ニンは自らの官能を試すことを夢見ながら、感じるままを日記に綴っていた。ある日、あふれる才能をもてあまし、荒々しいエネルギーに満ちたヘンリー・ミラーと、アナイスは運命的に出遭う。激しく奔放なセックスにより自らを解放していくふたり。そして、魔性の美をたたえたヘンリーの妻ジューンが、しだいにアナイスを魅了する…。「完全な愛」を求め、官能に傷ついてゆく男女を描いた甘美なる性のオデッセイ。これまで未公開だった部分を収録した完全版で贈る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きのこ
18
精神科医の登場で俄然面白く...なる事もなく、最後の最後にジェーンが戻って来たけどアナイスに会う事もなく、なんだかだらだらと読まされちゃった印象。ああ、わき道に逸れなきゃよかった。後悔。2019/06/28
akane
2
エロティックな描写が多いけど、淡々と書かれているので割と気にならずに読めた。主人公のアナイスが自由奔放に三角関係(+α)の恋愛を謳歌してて、ああ日本文学にない羨ましいのびやかさだなと思った。ヘンリーとの激しい不倫にどう終止符を打つかと思ったら、ラストは急速にペースダウンでヘンリーにやや幻滅。いたって現実的な終焉だった。2013/11/18
もまちそ
1
読むと少し大人になります。のめりこんでいるようで実は少しはなれたところから自分を見つめることができ、人間観察をするアナイス。精神的にも物質的にも余裕があってこそ文化は生まれるのですね。ずいぶん前に購入本の山に埋もれなぜこの本を買ったのかは忘れてしまったけれど私も赤い表紙の日記帳を買わねば、と買いに言ったことは覚えている。2010/06/11
さき
0
これは小説のほうが断然おもしろかった。映画はジューンのキャラがいまいちだったなぁ~と記憶する^^;
勉誠出版営業部
0
アナイス・ニンの『ヘンリー&ジューン』を読了。タイトルは作家のヘンリー・ミラーと、その妻ジューン・マンスフィールドの名前から取られたもの。その2人と、アナイス・ニンの奇妙な三角関係(に加えて、アナイスの夫らも!)を描いたもの。アナイスの長大な日記の一部とのことですが、日本でいうところのいわゆる私小説に通じる。2013/04/25