内容説明
北極熊もその辺を飛んでいる鳩も、りっぱな料理の材料。北極圏から南氷洋、そしてアフリカへと冒険をくり返した体験が、“食べられるものは何でも食べる”という料理哲学を生んだのである。大の親日家でもある著者が、冒険に満ちた青春の日々を回想しつつ、豪快な野性派料理を開陳する快エッセイ。
目次
北極熊は鍋の中へ
南氷洋のすし
料理人には逆らうな
かば焼きだけが鰻じゃない
食い物で人を侮辱するなかれ
幽霊島の珍味
魚の頭がおれを睨む
殺し屋志願
懐かしの悪童料理
フランス料理の天国と地獄
腹のことを考える人は尻のことも考える
雪原のディナー
酒を飲むのも命がけ
兎と幽霊と巨人の島で
恐怖の泥団子
材料はいくらでも飛んでいる
あなた材料を知りたいですか?
食卓の下の花嫁
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いおむ
7
既読済みです。2018/02/13
booklight
6
世界各地で自然観察官や調査員をやっていたニコルの、その場その場での食事にまつわる話を書いたもの。自然の中で自分の体力と技術でチャンスを切り開いていく姿は、何度読んでも面白い。そこにさらに垂涎の料理が加わるのだからさらに面白くなっている。これを読むと、料理人に逆らうのはやめなくては、と思う。焚火の前で厚切りハムを食べているだけではありません(かつてそういうCMがあったが、そちらで知名度が上がってしまった)2018/08/17
teajay
3
レシピ付きエッセイは読んで試して、二度美味しい。しかし、これを越えるインパクトのレシピにはなかなかお目にかかれない。完全再現はちょっと……食べて血肉とするが何よりの食材への敬意。食は人生なり。