内容説明
1941年2月、ハワイ、スコーフィールド兵営。真珠湾攻撃の予兆はいまだどこにもなく、兵営ではごく日常的な軍隊生活が営まれていた。軍隊もまた一つの社会である。そこで優先されるのはまず隊の名誉であり、たとえばボクシングの対抗試合に勝つことが、一般社会と同様、そこにも様々な人間がいる。有能と能率の権化の如き曹長もいれば、兵舎で賭場を経営する者もいる。この機構に敢然と反旗を翻した若きラッパ手、プルーイットの目を通して、軍隊の非人間的側面をあますところなく描き、第二次大戦が産んだ記念碑的作品とされる名作。