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内容説明
美しい妻デズデモーナを愛するムーア人の勇敢な将軍オセロ。トルコ艦隊を打ち破り、今や順風満帆な彼の人生は、副官に任命されなかったことを不服に思う部下イアーゴの冷酷で緻密な陰謀により、影が差し始める。イアーゴはデズデモーナが不義を働いているとオセロにささやき続けたのだ。そしてついにオセロはみずからを破滅に追い込んでしまう…。人間の抱える普遍的な愛情の葛藤を、冷静に鋭く描いた、傑作悲劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イリエ
3
時代劇なのですが、現代でも共学の高校・大学生が陥りそうな印象を受けました。イアーゴが現代に居れば巧みにSNSを操りそうです。2016/01/24
オカピー
2
初「シェイクスピア」。4大悲劇のひとつ。男の嫉妬は見苦しいけど、それだけオセロがデズデモーナを愛していたこと。死んでしまったら何もならない。2022/08/20
Terry Knoll
2
若く美しい女性デスデモーナと結婚した、ムーア人将軍オセロ。 これを妬んだ部下が、妻が副官と不貞を働いていると嘘をつき、悲劇的な結末を迎えます。 愛情は嫉妬心の裏返し。信じようとすればするほど深い猜疑心をもってしまう。 デスデモーナに真相を迫る、オセロの台詞には鬼気迫る緊迫感があります。 「リア王」「マクベス」と同じく、不信は不幸につながると描いています。 2015/02/12
baアタマ
1
1605年発表。「物語 スペインの歴史」を読んであったお蔭で地中海の覇権をかけたベネチアとオスマントルコの戦いが舞台装置になってることがわかった。オセロが黒人/軍人でなければ、克己心の強い人物でなければ悲劇は防げただろうに。ハムレットのように壮大でおどろおどろしい話ではないが、シェークスピアの言葉は普遍の力がある。ちなみにオセロは毎日携帯ゲームをやる位好き。(今知ったが世界一般には“リバーシ”と呼ぶらしい。オセロだよ~!!)2012/05/12
ねむこぞう
0
「こうして、こうして、こうしている今が(デズデモーナに接吻しながら) 二人の間の一番の仲違いの時でありますように!」2017/10/29