角川文庫<br> 八十日間世界一周

角川文庫
八十日間世界一周

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  • サイズ 文庫判/ページ数 324p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784042022022
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

花乃雪音

20
革新クラブのメンバーで奇人扱いされている英国紳士フィリアス・フォッグは八十日間で世界一周できるか賭けをし、従僕のパスパルトゥーと東向きに旅に出る。そもそも作中の1872年においてもいきなり世界一周の旅を始める人にリアリティがあるとは思えないので奇人としたのはもっともだろう。旅の途中で助けた後同行するアウダ夫人に対するフィリアスの紳士的対応や自分ではどうすることもできない旅行中のアクシデントへの達観などかくありたいと思わせる行いを随所でみせてくれる。2019/06/23

イリエ

11
文章表現に面白みは薄いですが、冒険が楽しめます。とくにキャラクターが劇画風で快感。オチは何となくわかってしまいますが、それでもワクワクさせてもらいました。2018/02/05

K・M

10
80日間で世界一周は可能か-!?。1872年、由緒ある革新クラブの英国紳士F・フォッグ氏は忠実な従僕パスパルトゥーを従え一世一代の賭けに出る-。冷静沈着な主人と人間味溢れる従僕のコンビが愛くるしいもっともお気に入りのJ・ヴェルヌ作品。フォッグ氏を銀行強盗と思い込むもなぜか仲良く旅する刑事フィックスにクスリと笑える。尋常ではない資産の浪費や「本当に日本なのか?」と驚愕する横浜の描写などツッコミ所もあるがそれも含め傑作である事は疑いない。何度読んでも世紀のどんでん返しは圧巻、21世紀に残す永遠の名著であろう。2021/09/03

kusabi

10
時は1872年、ひょんなことから革新クラブの仲間と八十日間で世界一周は出来るかを賭けた主人公フィリアス・フォッグ。同日に雇った従僕パスパルトゥーを引き連れて即日ロンドンを出発する。以前読んだ海底二万里の主人公は学者なのでその旅路で見聞した生物建物を興味深く研究分類していたが、フォッグは世界旅行していても景色文化にまるで興味無し。最短時間で世界一周することにのみ関心を持ち、風景の解説はほぼ筆者。革新クラブの仲間から世界各都市の感想求められても答えられないかも。その所為か旅路のスピード感は割りと伝わってくる。2017/08/04

twinsun

8
今の基準で考えればゆったりとした時間の流れであるもののその時々の決断と疾風怒濤の展開はインディ・ジョーンズどころではない。フォッグ氏の出生と資本の由来は棚上げのままだが、おそらくモンテ・クリスト伯のような底意を秘めて大英帝国をはじめとする白色人種の世界侵略の軌跡を俯瞰せんとする著者の思いも込めた旅でもあったように思われる。老残の夫に殉死されんとする女性の救出と主人公とのロマンスに何か割り切れぬ思いが残るのはそれが他文明を土足で踏みにじる手段を伴っているからであろう。冒険活劇としては実に面白かった。2024/09/22

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