内容説明
同胞・盟友たちの決別のとき。そのときライバルたちは、どう決断したのか。
目次
天才義経、大勝利の誤算―源頼朝VS源義経
乱世の情報戦略―後醍醐天皇VS足利尊氏
花の御所、仮面劇のたくらみ―足利義満VS世阿弥
決裂、土佐の盟友坂本龍馬VS中岡慎太郎
新選組、最後の決断―近藤勇VS土方歳三
乃木将軍を支えた男―乃木希典VS児玉源太郎
保革激突!俳句改革者たち―高浜虚子VS河東碧梧桐
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
48
歴史上の事象に対して『決別』と題して、7つの事件を取り上げている。自分的に面白かったのは、『足利義満VS世阿弥』と、『坂本竜馬VS中岡慎太郎』、『野木希典VS児玉源太郎』などだが、一押しは、『高浜虚子VS河東碧梧桐(かわひがしへきごとう)』。この2人の俳句に対する感性の違いが、その後の2人が歩む生き方の違いがに、厳然と現しているところが興味深かった。2015/11/05
カズザク
2
同じ志を持つ盟友だからこそ、時には対立・決別する事もある。技巧に走り過ぎた俳句の世界に新しい風を。伝統を守りつつ、その中に新しさを求めた高浜虚子と、形式なんて気にしない、自由奔放過ぎる河東碧梧桐。日本を強くしたい・良くしたいという志は同じ。悪の根元を完全にブッ壊す中岡慎太郎と、残しながら協力体制を目指す坂本龍馬。目指すゴールは違うけど、目先の通過点は同じ。最初は協力して共通の敵に…何れは訪れる決別をお互いが知っている。時代を巻き戻したい後醍醐天皇と、今を良くしたい足利尊氏。お互いの理想のズレが内乱を…。2023/02/03