内容説明
小説家・越路玄一郎と、韓国生まれの元ソープ嬢の妻・景子は、結婚生活20年目を迎え、さまざまな悩みを抱えていた。景子は、いつまでたっても、日本には自分の落ち着ける居場所が無いと悩んでいる。越路は、散財を続ける景子のため、借金を繰り返すはめになっていた。やがて景子は韓国人ホストを追いかけて、家を飛び出してしまう。その後許しを請うて、越路の元に戻ってくるが、今度は自分の居場所となる店を持ちたいと言い出した。そして景子と料理人はただならぬ関係となり―。妻の不倫を前にして、男のプライドとは…。「片翼だけの天使」シリーズ完結編。
著者等紹介
生島治郎[イクシマジロウ]
1933年、上海生まれ。早稲田大学文学部卒。61年よりミステリー雑誌の編集長。64年『傷痕の街』でデビュー。現在の日本におけるハードボイルド小説の基礎を築いた。67年『追いつめる』で直木賞受賞
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