出版社内容情報
水木しげるの貸本まんが版「悪魔くん」、ここに復活!
天才的頭脳を持つ「悪魔くん」こと松下一郎少年が、人類が平等に幸せな生活ができる理想社会『千年王国』の樹立を目指し、現代社会に戦いを挑む! 著者の貸本時代を代表する大傑作!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei-zu
15
複数のバージョンがある「悪魔くん」の中でも、初期に位置する貸本版。確かに後半の展開が後のバージョンに比して窮屈な印象があるが、前半のじっくり描かれた不穏な雰囲気が時代性も漂い楽しい。2023/12/06
タリホー
7
鬼太郎は結構読んでいるが、悪魔くんは全然読めてないと気づき、まずこの貸本まんが版に着手。「精神的奇形児」と称される天才児の松下一郎が悪魔の力で貧乏人を救済し、不幸のない世界をつくろうとする物語。しかし、物語の焦点は悪魔くんの家庭教師を任された男になっており、それ故ヒーロー譚になっていないのが本作の特徴といった所か。悪魔要素が皆無な悪魔が登場するが、これは人間そのものに悪魔の要素があるという象徴であるのだろうか。2018/05/08
舟華
4
貸本版は初読み。打ち切りになってしまったので終りがちょっと中途半端になってしまっているけれど、それでも怒涛の後半をまとめきったのはさすが水木先生だなぁ。もっと続いていたらどんな深い世界が待っていたのだろう。2016/04/03
コリエル
3
貸本バージョンの悪魔くん。事情はわからんが打ち切りみたいな唐突さ。十二使徒も二人しか出ないで終わるし。2023/12/12
がんぞ
3
「1万年に一人の天才」だが小学校二年生だけに情緒不安定。「人類を救う」偉業をする意気込みと裏腹に家庭教師を犠牲にして悪魔を呼び出そうと…。第一巻が2300発行で900余しか売れなかったので、全5巻が「3巻で打ち切り」と決まった/当初のストーリーは、保守反動=悪の根源である「エジプトのスフィンクス」と十二使徒を擁する悪魔くんの全面対決であったらしい。西洋の終末論をそなえた宗教の攻勢(産業革命…)に対し、東洋思想=生死観の象徴である「八仙老人」は目先的には救世主=メシア抹殺を図るウルトラ右翼だが「魂を保存」 2018/08/03