角川ホラー文庫<br> 崑央(クン・ヤン)の女王

角川ホラー文庫
崑央(クン・ヤン)の女王

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  • サイズ 文庫判/ページ数 334p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041920015
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

分子生物学者・森下杏里は、地上60階を誇るハイテクビル、通称リヴァイアサンの塔へ出向を命じられた。紀元前1400年古代中国は殷王朝の遺跡から出土した、完璧なミイラの研究のためであった。そこで杏里は研究には似つかわしくない厳重な警備の中、不気味な実験を強要される。そして、研究が進むにつれ次々と発生する不思議な現象。杏里はついに実験の真の目的を知るが…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

135
クトゥルフ神話。古代中国の発掘されたミイラ、クトゥルフの神話、旧日本軍疫学部隊(例の悪名高い奴)の恐怖が入り乱れるごった煮恐怖小説。ビルの中の閉鎖された空間を逃げ惑う恐怖小説の様でも、敵に立ち向かおうとするヒロイックファンタジー小説でもある。登場する敵はとてもグロい。まともな頭なら思い出したくない奴らがぞろぞろ登場する。absintheはラブクラフトオリジナルの、見えそうで見せないチラ見せ怪異の方が好き。これはモロ見せ。2019/04/23

Bugsy Malone

78
クトゥルフ神話。紀元前1400年中国殷王朝の遺跡から発掘された、美しい女性の姿を残したままのミイラ。隠された研究目的、主人公が垣間見るデジャブの様に錯綜する記憶、クン・ヤンの女王とは?と謎を秘めつつ、暗黒神話は静の恐怖からグチャぐちゃとした動の恐怖へと加速して行く。高層60階ハイテクビルやエレベーターという閉鎖空間がその恐怖に輪をかける。早く化け物を倒し此処から出なければ、再び地上から青空を見るために。ふふ...2018/11/08

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

4
**クトゥルー**分子生物学者・森下杏里の仕事は、古代中国の遺跡から出土した完璧なミイラの研究のはずだった。だが実態は強要される不気味な実験ばかり…。その中、研究が進むにつれ次々と不可解な事故が発生する。実験に隠された真の目的と恐怖の真実とは一体!?――さすが朝松健!読者おいてけぼりの魔術ネタ、クトゥルーネタのオンパレードが魅力です!クトゥルー作品の恐ろしいところは、異界の物理法則をこちらの世界に持ち込むところにある。まるで藤子先生の『笑ゥせぇるすまん』を敵にする様な絶望感と理不尽さ!今回も大満足でした!2012/11/09

hroko

3
中国で発見されたBC1400年の美少女のミイラの調査を中国と日本の民間企業が共同で行い、その研究に協力するために、研究施設の高層ビルで臨時勤務する美人研究者がヒロインのホラー小説です。クトゥルーの旧支配者の説明を中国の伝説として上手く利用し、生物工学で旧支配者を復活させ、五行思想で封印するなどの工夫や、生物工学で生み出されたクリーチャーを相手にした、閉鎖されたハイテク施設での逃走と戦闘が楽しめます。1993年、20年前の作品ですが、当時の時代背景が前提の部分もありますが、現在でも充分に通用すると思います。2013/06/09

カール

2
クトゥルフ神話を題材にしたホラー小説。クトゥルフと言えば『妖神グルメ』や『タイタス・クロウ・サーガ』みたいな、ある意味作者が正気じゃない作品ばかり読んで、まともにホラーをやっている作品は読まなかっただけに、中々新鮮な気分で読めた。物語は前半のサスペンスがあり、後半は神話生物と密室空間での死闘が待っている。まるでジェットコースターのように、場面がゴロゴロ変わり、ホラーあり、バトルありで、中々読んでいて飽きない。主人公がやたらメンタルが強いのと、前半からでは想像がつかないほどのはっちゃけぶりは見ものだ。2015/12/25

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