内容説明
35歳、デザイナーの麻由美は都内に新築マンションを3800万円で購入する。ローンの繰り上げ返済のためにルームメイトを募り、添乗員・乃理子との同居生活がスタートした。しかし、お互いに「秘密」を抱えているために、ぎくしゃくしはじめる2人の関係。ある日乃理子が部屋に呼び入れた女性が、2人の生活を崩壊へと向かわせた―。嫉妬、虚栄心、独占欲…。女性心理の名手が紡ぎ出す、渾身のホラー・サスペンス。
著者等紹介
新津きよみ[ニイツキヨミ]
1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キムチ
63
ネット等でみる「女、住まい」のフレーズの醸す温かな、ほっこり空気を連想するだけに、流石の新津氏。読後、引きずりそうな寒気を覚えた。再読とはいえ。友人、身内の言動に、リアル感くっきり。自分を持てあますときがある上に、歳を重ねていくと押さえている本能という化け物は知らずの内に内奥で巨大化。怖くないっていうとウソになる。そこに加えて他者との生活、こんなものだろうねぇ…高齢者のシェアハウスを一時、雑誌でスタイリッシュに紹介していた白々感を思い出すなぁ。現代のホラーってこんなこともあるんだ・・な2025/03/09
mr.lupin
50
新津きよみさん初読み。真由美は新築マンションを3500万で購入するも、ローンの繰り上げ返済の為にルームメイトを募り、乃理子との共同生活をスタートさせた。しかし二人の間にお互いに「秘密」を持つためか、だんだんとギクシャクとした雰囲気が漂い始める。読んでいてもジワジワとそれが伝わってきて、ページを捲る手が止まらなくなり一気に読了した。もうゾワゾワ感が半端なかったが、最後がう~ん、チョッと微妙だったのが惜しい気がした。新津さんの他の作品も読んでみたい。☆☆☆☆★2020/06/30
ミーコ
41
BOOK・OFFにて購入。自分の買ったマンションのローンを繰り上げ返済する為に ネットでルームシェアする人を募集するって、怖すぎるやろ❗と思いながら読んだ。35歳同士 掃除の上手な相手とシェア出来て良かった、と安心するも ある女の登場から歯車が狂い始める。嫌な感じ~と思って読んでたら どんどんおかしな方向へ進んで行く。秘密を抱える二人・・・ どうなるのか‼️ 読み終えてー。 評価の付けにくい作品だと思う。2018/07/31
ジンベエ親分
38
新津きよみの多数ある著作の中でも、一番ではないにしろ傑作の部類に入る作品だと思う。最初は申し分なく思えた35歳の女2人のルームシェアが、互いが抱えた「秘密」が原因で少しずつ軋み始める。そこにもう1人の「35歳の女」が絡み始めることで、一挙に崩壊に向かって走り始めるのだけど…そのサスペンスフルな話にホラー要素までぶっこんでくるものだから… B級ホラーにありがちな、登場人物が場面ごとによりによって最悪の選択をする、という欠点が薄く、誰もが少しずつ嫌な面もあるのだけど、それでも同情的に読めるのがなおホラー。2017/12/17
coco夏ko10角
29
ドアとかそんなことでイライラしちゃう人はルームシェア向いてないわよ…。まあ実際暮らしてみないと分からないこともあるんだろうけど。最初はいい感じだったのが少しずつ…という流れはもうちょっとじっくりがよかったけどまま面白かった。でも最後はちょっとうーん。2018/12/16
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