角川文庫<br> 闘将伝―小説 立見鑑三郎

角川文庫
闘将伝―小説 立見鑑三郎

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  • サイズ 文庫判/ページ数 421p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041906064
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

佐幕派最強と謳われた桑名藩雷神隊を率いて戊辰戦争を戦った立見鑑三郎。鳥羽伏見から越後口まで転戦し、冷静な分析、的確な判断、大胆な攻撃で劣勢を勝ち戦に転じさせた名将である。温和な物腰に武士の気概を併せもち、官軍を相手に一歩も退かなかった。戊辰戦争で親しい友と実弟を亡くした鑑三郎は、維新後、賊徒の汚名を雪ぐべく西南戦争で新撰旅団を率いて采配を振るう。その後、日清・日露の両戦役でも用兵に優れた才を発揮し、陸軍大将にまでのぼりつめた。不屈の闘志で激動の人生を疾駆した男の生涯を雄渾な筆致で描く歴史長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

桜もち

11
戊辰戦争では朝敵とされた桑名藩。一方西南戦争では薩摩が朝敵とされるという、『朝敵回り持ち』…著者の、西南戦争が終わるまでが幕末であるという説、納得。戊辰の賊徒といわれた桑名藩士、立見鑑三郎が日露戦争をへて軍功讃えられて陸軍大将にまでなるという筋。やっぱり、賊軍の汚名を雪いでやるという信念が猛烈なエネルギーだったんだなあ。教科書には出てこない、佐幕派の、歴史の闇に眠る偉人の話はすごく面白いし魅力的すぎる。2015/03/27

魔王

9
桑名藩は前から興味がありましたが、戦場にもなってないので観光地もないので知る機会が少なかったです。今回読んで桑名藩の戊辰での活躍ぶりがかかれており、間違いなく忠義を果たした藩でした。小説の方も戊辰編は読みごたえがあり面白かったです。佐川官兵衛は寝過ごしたイメージがありましたが、今回で好感度が上がりました。この作家の本これからもよみたいです。2018/07/19

BIN

7
戊辰戦争で旧幕府軍で寡兵でもって薩長軍を破りまくった立見尚文を描いた作品。戊辰戦争で朝敵側についてものの、西南戦争、日清戦争、日露戦争で戦って勝って最終的には大将にまでなった男です。まさに本小説でも闘将の名に恥じず本当に戦いまくってるシーンばかりなので若干疲れる(地理的描写が多すぎる割にはあまりイメージがつかない)。この時代の最強の将軍な感じがしますが、もう戦だけでは知名度が上がらないのか一般的には無名なのは残念です。この著者は佐幕軍をいろいろ書いているみたいなので物色したいと思います。2016/03/17

maito/まいと

3
徹底した周辺描写に定評のある中村氏が描く、(旧)幕府軍最強の将軍、立見尚文を描いた歴史小説。本著では、明治時代よりも幕末に焦点を置いていることもあり、戦闘シーンや戦略のシーンに力が入っているのを感じる。やや持ち上げすぎな気もするけれど、将軍の質は薩長よりも(旧)幕府軍の方が高かったことを改めて実感した。2011/01/12

出世八五郎

2
立見尚文=立見鑑三郎。著者は某週刊誌にて「司馬はケレン味があるので少し辟易する・・・」と述べた。比較すると彼の文章は逆にケレン味が足りず、爽快さは感じられません。事実が淡々と描かれるのみで、人物も時代の空気も動いていない。比べてケレン味たっぷりの司馬はどうでしょうか?欲を言えば、本書に爽快さなくば主人公をもっと掘り下げて欲しかった。魅了や凄さも分からずお話も面白くない。将軍について書かれた著作というものも、まあない。

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