内容説明
コピーライターの卵・奈央の前に、ある日新進気鋭のカメラマン若山が一陣の風の様に現れた。それは奈央が24歳の誕生日、雪の降り積もる夜のことだった。その慈愛にあふれた優しい微笑みに心を奪われた奈央。こうして2人は恋におちて行った…。しかし、2人の安らかな満ちたりた日々に、やがて彼の妻の存在が影を落とし始める。結ばれることのない恋に戸惑いながらも、ただ彼を信じ愛そうとする奈央であったが…。いつかは離れてゆく彼への切なく透明な想いを描いた、恋愛小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
55
切なさをたっぷり含みながら、大人の女へと成長していく不倫物語。もう少し出会うのが早ければ…。いや、早かったら恋には落ちなかったかもしれない。結ばれることのない恋で時を刻む。勇気のない恋…言い訳をたくさん言える関係かも。できない理由ばかりを探せる関係。愛してる?言葉で確認して今を確かめる。心にしか残せない思い出。未来のない愛。何も要らない。ただ欲しいのは愛だけ。誰よりも愛されている安心感。でも、それは人を傷つけた上に成り立っている不安定な愛なんだよね。先に一歩踏み出すことができるのはやはり女からかも。2016/02/08
_こうちゃん
5
吉元由美は作詞家である。 本書は彼女が初めて書いた小説とのこと。 ちょっと、ありがちな感じもあるが、悪くない。 テーマは不倫。 主人公(女性)と、その親友との会話が ズバッと空気を切り裂く。 「未来、ある?」 『現在はある』 「未来、欲しい?」 『わかんない』 「欲しいと思っちゃダメよ」 男と女は難しい。 でも、いとしいものである。2015/01/03
YaMackey47
1
吉元由美作品は、詩に近い雰囲気がある。背景となる風景であったり音楽であったりをなんとなく思い浮かべながらその世界観に浸れるのが好きだ。2010/09/10
まー
0
★★★☆☆ 普通の浮気物語 【概要】 誕生日なのに残業の奈央。 雪を物悲しく見ていたら、同僚の若山に声をかけられた。 関係を深める二人だったが、若山には妻がいた。 【感想】 ものすごく普通の浮気小説。 あとがきでは普通の設定ながら、新鮮な描写みたいなことが書いてあったけど特に印象に残りませんでした。 ありがちな展開に、読んでて若干飽きてきました。 2017/03/18
lminch_08
0
不倫の話。 どろどろしてなくていい。2013/12/04