内容説明
謝罪や御礼の仕方、人間関係における距離のとり方…。同じ顔をしていながら、その習慣が大きく異なる韓国人と日本人。私達はなぜかそれを文化の差と認め合うより先に嫌悪を感じ反発し合ってしまうことが多い。また、頻発する日韓ビジネスのトラブルや韓国人の容赦ない反日攻撃はなぜおこるのか?かつて留学生として韓国から来日して以来、長年の在日経験の中から見いだした、両国間の根深い感情や情緒の大きな行き違いを検証する。深刻化する日韓摩擦のブラックホールを解き明かした衝撃のルポ・エッセイ、第2弾。
目次
恨(ハン)を楽しむ人びと―韓国人の情緒と反日感情の実際(日本で体験した青春の挫折;韓国人は自分がいかに不幸かを話したがる;未来への希望としての恨 ほか)
韓国の家族主義と男女観―父系絶対主義社会の実像(韓国の「家族主義」について;韓国の父親と日本の父親;韓国の女はなぜ熟年の男が好きか? ほか)
見えない悲劇・見える喜劇―ビジネス・金をめぐる韓日不協和音(日系企業撤退に思う;韓日大型合弁が流産した理由;韓日ビジネストラブルの背景 ほか)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
37
驚きの内容にビックリ。これ程までに違う2ヶ国。美容院で「綺麗にしてくださいね」と必要以上に言うが、夫婦間ではありがとうはほとんど言わない。韓国では殆ど受け身形を使わないなど当たり前が当たり前でない両国。韓国で歴史を語ると、日本との関係が深いため多くのページを割いている。しかし日本の歴史で韓国の役割はごく僅か。そのギャップもお互いの感情を左右している。日本は母性主義、韓国は絶対的父性主義。韓国人を知る上で参考になった。2018/03/12
James Hayashi
20
再読だが、驚かされる。文化の違いがあるのは当然だが、相手国のカルチャーを受け入れることはほとんど不可能と思われる。韓国を韓国人を知る上で絶対に読むべき本。2021/11/04
MIKETOM
7
本書は続編なのだが正編よりもずっと韓国人の内面を晒すような書き方になっている。韓国人の価値観、ものの考え方というのはとにかく日本と正反対のようだ。例えば日本では親しき仲にも礼儀ありというが彼らは親しき仲には礼儀なしこそが正しいようだ。勝手に家の中に上がり込み勝手に冷蔵庫を開けて飲み食いしたりする。それが親しさの表れであり双方共に当然の行為として受け取っているようだ。日本じゃ考えられないね。他にも、贈り物などは高価であればあるほど気持ちが籠ってることになり、心の籠った手作り品などはかえって無礼なことらしい。2019/05/06
あーち
4
日本と韓国。近い国のにこんなに考え方が根本から違うのかとビックリしました。映画「パラサイト 半地下の家族」を思い出して合点がいきました。恨(ハン)むそして、縦社会が根底にある国民性。昔の本なので今はどうか分かりませんが、「ありがとう。」と、親しい間柄で使わない。使うと距離を取られてる気がするなど、日本人にない感覚だな。とても興味深い本でした。2024/09/06
shizuca
3
連日の朴大統領の件が気になって再読。なぜこうも現職の大統領に疑惑の目が向けられて辞職に追い込まれるのか。韓国の方が周りにいないので、作者さんの主張がどこまで韓国の社会を表しているのかは判断しにくいですが、なるほどなぁと納得する箇所もいくつか。近いからこそ生まれる嫌悪感はあるかも(箸とスプーンの違いや考え方捉え方の違い、受け身の有無など)10年以上も昔の本なので、いまの若者からみた韓国の本も読みたいです。2016/11/28