内容説明
ねえ、知ってる?“情報通”の笠井京子は、帰宅したばかりの夫に話しかける。お隣に越してきた人たち、ちょっと変なのよ。悪意のない噂が噂を呼び、ご近所をかけめぐる―。集合住宅の隣人同士をめぐる、ささやかでちょっと怖い事件を描いた傑作短篇集。
著者等紹介
赤川次郎[アカガワジロウ]
1948年、福岡県生まれ。76年、「幽霊列車」で第15回オール読物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。作品が映画化されるなど、続々とベストセラーを刊行
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鍵ちゃん
10
私の名前は笠井京子。二人の子どもを持つ主婦。ここに引越して10年、今ではすっかり近代的なニュータウンに生まれ変わったこの団地で、指折りの情報通と呼ばれる私は、ある日一つ噂をキャッチしたのです。でもそれが、この事件に発展しようとは…。隣人たちの隠された秘密が噂となって団地を駆けめぐる。陽気な女たちの小さなおしゃべりから幕開く恐怖のホームドラマ。2020/11/27
Ayah Book
9
殺人が起きないので、日常の謎・・・になるのだろうか。団地内での噂話が発端となり、追い詰められていく人達を描く。解説にはホラーと書かれているけれども、まぁホラーまではいかないが、厭度は高めかもしれない。赤川さんなので筆致はあくまでもライトなんだけど、一話なんか結構怖い。三話の変態性も中々のものだ。2019/11/15
リプリー
6
赤川作品を読みはじめて間もない頃に読んだ作品の再読(もしくは、再々読)。 赤川作品らしいユーモアと日常に潜む恐怖描写が楽しめ、かなり好きな作品です。2016/05/19
読み人知らず
5
赤川次郎の団地モノ。相変わらず、話す声が漏れて聞こえそうなほど密集した世界、団地を描くのがうまい。後味はいいものではないけれど、まあまあ楽しめる。2014/08/18
ネコタ
3
もちろん完全にフィクションだけども、団地のなかでありそうなこと、噂話がひろがったりとかそういったことを題材にしてる。団地ってたいへんそう。2013/09/11