内容説明
「眠り姫」女はマスターベーションをしてはならない、という性教育の寓話。「白雪姫」死体愛好者の変態王子が服と食べ物にしか興味のない頭の軽い白雪姫を見初めた話。「赤ずきん」初体験に憧れる乙女と欲求不満のおばあさんに中年オオカミが殺される恐怖のストーリー。「マッチ売りの少女」階級闘争のマルクス主義者たちが女性差別には寛容だったために死んだ悲劇の女の子。独自の視点とユニークな解釈で描く7編を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ユウユウ
42
再読のような気がするけれど、記録にない。よくある話か、忘れてるだけか。挿絵が雰囲気出してます。2017/12/14
芍薬
19
それぞれのお話に付けられた教訓の身勝手さに気が滅入りますが、 樋上さんの挿絵がとっても素敵です。2014/01/13
ぷりけ
13
友人からいただいた本。20年も前に書かれた本なので、教訓が古すぎて、今では通用しないと思う。「青ひげの失楽園」は面白かった2017/05/30
Mitsuru Umeda
10
「本当は怖いおとぎ話」みたいな。 あえてグロテスクなことをグロテスクに表現してるのかもだけど。 でも、なんだかグロテスクのためのグロテスクな感じ。 あと、各話の教訓が「これでいいの?」って感じ。 当時としての教訓と今の時代の教訓のギャップを狙ったものかもだけど、違和感。 女性がこれ言っていいの?って気がした。 好きな作家さんの作品なだけに、ちょっと残念。 2019/09/05
空猫
9
グリム、アンデルセン童話から眠り姫、白雪姫、赤ずきん、シンデレラ、青ひげ、人魚姫、マッチ売りの少女。巷間の童話集では削除されている性と暴力・差別・家庭不和の描写を残し、フェミニズムの実際の歴史を挟んで再構成。各寓話の最後には、その童話の趣旨・教訓を露骨に明文化して付加している。物語と論説が交じり合わず、無骨・無粋な印象なのが残念だが、インパクトがあって興味深い「本当の話」ではある。新書版でより詳しい論説にできそう。童話を「無害化する」ことと差別を「言葉狩りで解決」したことにする愚かさは同じだということか。2015/01/10
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