内容説明
独りで生きていくかもしれないと覚悟した時点で、突然襲ってくるさまざまな不安…。「生めない、とわかったときがみじめでしょう」と同僚のアメリカ人に頼んで妊娠・出産した薫さん。24歳でマンションを買った恵子さんは、「買ったことですごく気持ちが落ち着いたんだ」と語る。親のために1億3千万の借金をした典子さん。結婚生活にいまさら甘い夢なんてもてない、と普通のボーイフレンドが3人、セックスつきが3人、計6人とつきあう直美さん。20人の独身女と著者が〈結婚〉をめぐり、恋愛と人生の闘いを切実に語る。大ベストセラー、文庫化。
目次
第1章 独りで生きていくことを覚悟したとき
第2章 独身女を襲う深刻な住宅事情
第3章 保険という名の麻薬にすがる
第4章 不倫の結末
第5章 猫という“彼”と暮らす
第6章 Hanakoさんのワガママな結婚願望
第7章 家が結婚の邪魔をする
第8章 子供だけは生もうと決意したとき
第9章 男の子たちの症候群、そして私たちの未来
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nobody
15
私に言わすとアーバンライフ・前頭葉肥大化・ポジティブ症候群。「この女のヴィジョンって何なんだろうって思ったんだよ。何を目ざして、どうなっていきたくて生きてるんだろう」「この東京のように快楽的な、キリスト教的な倫理観に支配されない都市でセフレもいないなんて、結婚どころか人間として生きていく資格がない」(いずれも男)。伝統即ち〈である社会〉の制度たる結婚が〈する社会〉への変質中で揺らいでくるのは必然である。では日本人は果たして〈である社会〉を打ち倒して〈する社会〉を構築できるのか。問われているのはそれである。2019/01/15
あまりりす
15
先日「本当は結婚したくないのだ症候群」を読み、こちらにたどり着きました。第九章の切なさは異常。第八章の産婦人科医・丸本百合子さんのお話が非常に興味深かったです。「六十五歳以上の人が一律に『負担になる』と言う考え方を変えていかなくては」まさにそこですよね。結婚しても、しなくても。子供を生んでも、生まなくても。その人生を自分が幸せだといえるなら、それを否定しない世の中になって行って欲しいなぁ。2016/07/31
zakuro
4
25年前のエッセイ。著者自身の不倫や国民年金不払いについて当時は問題にならなかったのかなあ。今なら未婚のアラフォーがするであろう結婚、出産、老後の心配を著者を含めて二十代の女性がしている。皆マンションを買い、生命保険に入っている。出てくる女性が、短大卒25歳年収800万とか、今の人が読んだら本引き千切るレベルの話ばかり。結婚を構成しているのは愛情だけじゃないですから、とは思う。因みにこの方その後ご結婚もご出産もされてるみたいです。2017/01/30
もも
2
自分も若い頃はこんなに傲慢だったのかもな・・・と反省したアラフォーの私。この本の男性編、さらに10年後の~と続くようなので、こちらも読んでみたい。2012/11/25
しげ
2
わたしは、結婚することで奪われるものよりも、得られるものの方が多いと思っているので、この本に書かれているエピソードはどれもちょっと不思議な感じがしました。「結婚=自分らしさを失うこと」にはならないように思うのですが…。そう思えるのも、この本が書かれた当時と現在では、結婚の在り方や考え方が変わってきているからなのかもしれませんね。結婚をするにしても、しないにしても、自分の生き方についてその都度その都度でしっかりと考え、信念をもって生きていきたいと思います。2012/02/15




