内容説明
混迷する鎌倉初期、法然は布教によって人々に安心を与えた。従来の宗教の常識を覆した宗教革命者、法然とは何者なのか。思索を深める梅原猛の視線は、叡山を下りた法然の足跡を追う。そして、その視線は布教を支えた権力者、弟子たちへ―。ゆかりの地を辿るフィールドワーク。そこに浮かび上がる生身の法然。法然が打ち出した浄土思想の新しい解釈の真意が見えてきた。梅原猛による初めての法然論。
目次
第7章 『往生要集』の新解釈
第8章 山を下りた法然
第9章 法然の弟子たち
第10章 流罪事件の真相
第11章 『選択集』の思想
著者等紹介
梅原猛[ウメハラタケシ]
1925年、宮城県に生まれ、愛知県に育つ。哲学者。京都大学文学部卒業。立命館大学教授、京都市立芸術大学教授・同学長を経て、87年、国際日本文化研究センターを設立、初代所長となる。京都市立芸術大学名誉教授、国際日本文化研究センター顧問。92年、文化功労者に選ばれ、99年、文化勲章を受章。著書に『隠された十字架―法隆寺論』(新潮社、毎日出版文化賞)『水底の歌―柿本人麿論』(新潮社、大佛次郎賞)『ヤマトタケル』(講談社、大谷竹次郎賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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