内容説明
国際的スターの臨終に偶然立ち会った、二流の役者夫婦。鳴かず飛ばずの売れない二人が、ワイドショーのカメラに囲まれ、亡くなったスターを語る。その映像が好感度を与え、ドラマにCMにと次々に仕事が舞い込むようになる。その後、天才漫才師、大物女優と相次ぐ有名人の死に必ず登場する二人。気がつけば、死者を語る者になっていた…?日本人にとっての「死」をブラックユーモアたっぷりに描いた長編小説。
著者等紹介
清水義範[シミズヨシノリ]
1947年、愛知県生まれ。愛知教育大学卒。’81年『昭和御前試合』で文壇にデビュー。’88年『国語入試問題必勝法』で吉川英治文学新人賞を受賞。『永遠のジャック&ベティ』『蕎麦ときしめん』『江勢物語』『日本語の乱れ』『ゴミの定理』他著書多数
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かしまさ
3
死神...なるほど...! 最初は「らしくない」本だと思ったけどやっぱり清水味だった。2016/10/15
miwapicco
2
3度目くらい。亡くなった方を思う、そして気持ちの中への居場所を作るプロセスにとても共感。2015/09/02
miwapicco
2
亡くなった人の受け入れ方に大いに共感。死神、て感じる自分に大変為になるヾ(*ΦωΦ)ノ喜劇のつもりだったということですが、確かに喜劇になっている。2014/12/31
冬至楼均
2
以前に読んだときはホラーだと思ったけど、改めて読むとユーモアが感じられた。まあ思いっきり黒いけど。2011/01/10
ゆん
0
「死神」清水義範。御霊信仰って言葉や、人の死をきっかけにまた世の中が回る様子の切り取り方がとても面白い。10年以上前の本だけど、自殺、老人介護、尊厳死とかを身近に考えるには極めて生々しく、価値観の参考になります。2012/06/01